Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

誰かに似ている(2)

2024年12月17日 06時30分00秒 | Weblog
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op.90
ショパン:ノクターン第14番 嬰ヘ短調 Op.48-2
ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49
ブラームス:4つのバラード Op.10
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14 
<アンコール曲>
ショパン:マズルカ イ短調Op.67-4
プロコフィエフ:オペラ「3つのオレンジへの恋」より<行進曲>
ブラームス:ワルツ第15番 Op.39-15

 3年前はバッハに似て見えたキーシン(誰かに似ている)。
 だが、今回、ヴィジュアルがだいぶ変わっていた。
 客席からあがったのは、「やせたね~」という声である。
 そう、ダイエットしたのだろうか、胴体がほっそりとしており、顔などは骨ばって見えるようになったのである。
 もっとも、これまでが肥満レベルにあったと思うので、これはよいことなのだろう。
 彼を横や斜めから見ると、バッハではないが、見たことのある音楽家に似て見えてくる。
 27番のソナタを弾き始めた彼は、なんだかベートーヴェンに似て見えるのである。
 演奏スタイルにもやや変化があるように感じる。
 鍵盤に覆いかぶさる場面が多く、唸り声も聞こえる。
 「鼻歌派」に転向したようなのだ。
 続くショパンの2曲は、和音が”割れない”見事な演奏で、前回(3年前)と同じく、ショパンを極めつつあるという印象を抱いた。
 ほかのピアニストだと、どうしても和音が”割れて”聞こえてしまう曲なのだが、パワーで押し切ったようだ。
 後半のブラームスはやや退屈なメロディーで、お客さんもおそらく眠くなった人が多いと思うが、ラストのプロコフィエフ・ソナタ第2番は躍動感あふれる演奏で目が覚める。
 不協和音だらけでダンサブルなメロディという、プロコフィエフらしい曲で退屈しない。
 アンコールでは、日本語で曲を紹介するという、これまで経験したことのない場面を見ることが出来た。
 3年ぶりのキーシンは、心身ともに充実した状態をキープしているという印象で、安心する。

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