「適正な裁判や当事者の権利は二の次」 元裁判官が最高裁の「人事支配」を厳しく批判
また瀬木元裁判官の話題である。
「日本の裁判官たちは、見えない『檻』『収容所』の中に閉じ込められた『制度の囚人達』であるといっても良いと思います。それはある意味で、旧ソ連の全体主義的共産主義体制すら思い起こさせます。
・・・日本の裁判官組織は、法律専門家エリートの非常に閉ざされた官僚集団であるために、そのような問題が集約・凝縮されてあらわれていると考えます。その意味で、本書で私が提起した問題には、かなり大きな普遍性があるのではないのかと考えています」
裁判所がいかに「閉ざされた官僚集団」であるかは、司法修習を経験した人ならだれでも理解できるだろう。そして、閉鎖社会では、この組織が「世界」となり、構成員は組織の評価を規準として行動するようになる。昔から指摘されていることだ。瀬木さんは、「裁判官の孤立」を解決するには、法曹一元しかないと考えているようである。
さて、「孤立」に影響を与える要因としては、仕事の内容も挙げるべきだろう。私が昔勤めていた会社の業務は、殆どが定型的業務であり、仕事の幅は比較的狭かった。天下り官僚がトップにたっており、その人がもといた役所も、かなりの閉鎖社会と目されているのだが、その人物が「この会社は内向き志向が強い」と指摘していたのが印象的である。これは、中央官庁は、転勤、出向、海外勤務・留学などもあって、仕事の幅が相当広いことに起因していると思う。仕事の中で「収容所」から解放されることもある程度可能なのだろう。
また瀬木元裁判官の話題である。
「日本の裁判官たちは、見えない『檻』『収容所』の中に閉じ込められた『制度の囚人達』であるといっても良いと思います。それはある意味で、旧ソ連の全体主義的共産主義体制すら思い起こさせます。
・・・日本の裁判官組織は、法律専門家エリートの非常に閉ざされた官僚集団であるために、そのような問題が集約・凝縮されてあらわれていると考えます。その意味で、本書で私が提起した問題には、かなり大きな普遍性があるのではないのかと考えています」
裁判所がいかに「閉ざされた官僚集団」であるかは、司法修習を経験した人ならだれでも理解できるだろう。そして、閉鎖社会では、この組織が「世界」となり、構成員は組織の評価を規準として行動するようになる。昔から指摘されていることだ。瀬木さんは、「裁判官の孤立」を解決するには、法曹一元しかないと考えているようである。
さて、「孤立」に影響を与える要因としては、仕事の内容も挙げるべきだろう。私が昔勤めていた会社の業務は、殆どが定型的業務であり、仕事の幅は比較的狭かった。天下り官僚がトップにたっており、その人がもといた役所も、かなりの閉鎖社会と目されているのだが、その人物が「この会社は内向き志向が強い」と指摘していたのが印象的である。これは、中央官庁は、転勤、出向、海外勤務・留学などもあって、仕事の幅が相当広いことに起因していると思う。仕事の中で「収容所」から解放されることもある程度可能なのだろう。