法科大学院の過ちを繰り返すな - 塚崎公義(大学教授)
「どうしても法科大学院が作りたければ、司法試験予備校を単科大学院大学として認可すれば良かったのでは無いでしょうか。今さらですが(笑)。」
「「大学は、法科大学院を作るべきではなかったし、学生は法科大学院に入学すべきでなかったのに、愚かな選択をしたのだから、ヒドイ目に遭ったのは自己責任だ」などと言う人がいるかも知れません。それは理論的には正しいかも知れませんが、そこまで自己責任と呼ぶのは可哀想でしょう。チョッと極端ですが「タイタニック号は救命ボートが少なかったのに、救命ボートの数も調べずに乗り込んだ愚かな乗客の自己責任だ」というのと似ていますから。」
ある大学関係者が、「文科省が、『教育をとるか研究をとるか選べ』と迫ってきた」というのを聞いたことがある。こう言われて、法科大学院を作らないとすれば大幅に予算・補助金を減らされると考えた関係者は多かっただろう。
こうして沢山の法科大学院ができ、その後淘汰が進んでいったわけだが、視点を変えれば、大学側も制度の被害者ということができるかもしれない。
学生は、法曹になれなければほかの職を探すことになるわけだが、大学・大学院が成り立たなくなれば、教員は職を失うことになるだろうから、問題は深刻である。
「どうしても法科大学院が作りたければ、司法試験予備校を単科大学院大学として認可すれば良かったのでは無いでしょうか。今さらですが(笑)。」
「「大学は、法科大学院を作るべきではなかったし、学生は法科大学院に入学すべきでなかったのに、愚かな選択をしたのだから、ヒドイ目に遭ったのは自己責任だ」などと言う人がいるかも知れません。それは理論的には正しいかも知れませんが、そこまで自己責任と呼ぶのは可哀想でしょう。チョッと極端ですが「タイタニック号は救命ボートが少なかったのに、救命ボートの数も調べずに乗り込んだ愚かな乗客の自己責任だ」というのと似ていますから。」
ある大学関係者が、「文科省が、『教育をとるか研究をとるか選べ』と迫ってきた」というのを聞いたことがある。こう言われて、法科大学院を作らないとすれば大幅に予算・補助金を減らされると考えた関係者は多かっただろう。
こうして沢山の法科大学院ができ、その後淘汰が進んでいったわけだが、視点を変えれば、大学側も制度の被害者ということができるかもしれない。
学生は、法曹になれなければほかの職を探すことになるわけだが、大学・大学院が成り立たなくなれば、教員は職を失うことになるだろうから、問題は深刻である。