飢餓、自殺強要、私的制裁--戦闘どころではなかった旧日本軍
「吉田:当時は、徹底的にいじめ、痛めつけることで、強い兵士をつくることができると考えられていました。この考えから抜け出すことができなかったのです。
加えて、私的制裁が古参兵にとってガス抜きの役割を果たしていたことが挙げられます。兵士たちは劣悪な待遇の下に置かれています。この鬱屈とした激情が上官に向かって爆発すると、軍としては困る。実際、上官に逆らう対上官犯 は戦争が進むにつれて増えていきました。これを、単に規制するだけでは、火に油を注ぐことになりかねません。そこで、「下」に向けて発散するのを容認する傾向がありました。」
第二次大戦中、私的制裁=「かわいがり」が存在しており、軍部もそれを容認していた。
吉田氏によると、私的制裁の目的は、① 強い兵士をつくること、② 劣悪な待遇への不満が上官に向かうのを回避すること(ガス抜き)にあったという。
こうした「かわいがり」を実践している組織(相撲界以外)は、今も日本に存在する。
新人イジメが伝統となっている企業をときどき労働判例で見かけるのだ。
「吉田:当時は、徹底的にいじめ、痛めつけることで、強い兵士をつくることができると考えられていました。この考えから抜け出すことができなかったのです。
加えて、私的制裁が古参兵にとってガス抜きの役割を果たしていたことが挙げられます。兵士たちは劣悪な待遇の下に置かれています。この鬱屈とした激情が上官に向かって爆発すると、軍としては困る。実際、上官に逆らう対上官犯 は戦争が進むにつれて増えていきました。これを、単に規制するだけでは、火に油を注ぐことになりかねません。そこで、「下」に向けて発散するのを容認する傾向がありました。」
第二次大戦中、私的制裁=「かわいがり」が存在しており、軍部もそれを容認していた。
吉田氏によると、私的制裁の目的は、① 強い兵士をつくること、② 劣悪な待遇への不満が上官に向かうのを回避すること(ガス抜き)にあったという。
こうした「かわいがり」を実践している組織(相撲界以外)は、今も日本に存在する。
新人イジメが伝統となっている企業をときどき労働判例で見かけるのだ。