「『上川時代』を知っている検察関係者からすれば、彼女は組織の秩序に手を突っ込んでくる厄介者。首相になれば、再度検察改革に手を付けるという懸念が内部にはある。そこで、裏金問題に絡めて上川さんの周辺調査を特に入念に進めているようだ。何か出てくれば、首相の座も危うくなるからね 」
「自民党の古川禎久元法相と船田元・元経済企画庁長官は30日、茂木派(平成研究会)を退会する意向を表明した。岸田文雄首相が岸田派解散を宣言して以降、茂木派では小渕優子選対委員長や関口昌一参院議員会長ら5人が既に離脱を表明しており、古川、船田両氏を加え7人となった。ほかにも複数の議員が離脱を検討しており、茂木派は分裂含みだ。」
政界がだいぶきな臭くなってきた。
安倍元首相の死ではっきりしたのは、この国の”キング・メーカー”は麻生氏だったということであり、現時点でもカギを握っているのはこの人だろう。
私見では、麻生氏の構想は、「次はワンポイント・リリーフで上川氏、その次は茂木氏」というもの。
この点について言えば、上川・茂木両氏の経歴に注目すべきである。
二人ともハーヴァード大のケネディ・スクールを出ていて、行政学修士号(MPA)を持っている(はず)。
「国際的に通用する政治家」という点が麻生氏のお眼鏡に適ったというのが、私の見立てである。
茂木氏は、これに加え「反公明」というのが、麻生氏の政治観に合致しているのだろう。
ちなみに、ケネディ・スクールでは「メモ・ライティング」が重視されており、どんな社会問題に対しても政策立案できる能力を養成するためのトレーニングが行なわれている(心に残るスピーチ)。
もっとも、思い通りにことが運ぶとは限らず、早くも暗雲が立ち込めてきた。
上川氏は、法務・検察を敵に回しているため、首相になろうものならスキャンダルがマスコミにリークされるかもしれない(ついでに言えば、個人的には、日本で最初の女性の総理大臣はこの人(就活うつを吹き飛ばす)になって欲しいと思うので、上川氏に先を越されるのはちょっと困る。)。
茂木氏も、いわゆる”外様”であるためか、平成研の世襲議員からの反発を買っているようだ。
というわけで、どう転ぶかは分からないが、岸田首相の”ポトラッチ”が奏功しない場合には、麻生氏の主導で新しい内閣が出来る可能性があるだろう。
そのときに自民党(麻生党?)が手を組む相手は、公明党ではなく、やはり国民ではないだろうか?
そうなると、閣内・閣外いずれにあっても、維新がキャスティング・ボートを握ることになるのではないか?
”政界ガラガラポン”は、意外にもすぐやって来るのかもしれない。