季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

扉を開く

2019-09-03 20:11:12 | ハンドワーククラブ HandworkClub
ハンドワーククラブ にて。
先週染めたハンカチを洗って色止めして干した状態で置いておいた。
彼はいつも午前中だけの参加。絞り染めは絞りを解くところが醍醐味なので。
一つ一つの輪ゴムを丁寧に解きながら、「なかなか良いよね〜!」なんて言いながら。
解きながら話をする。
前に作った杖のフェルトの持ち手カバー。それがとても好評なんだと。
その杖は山で見つけた枝なんだけど、なかなかそういう良いのは見つからないってほどのお気に入り。
その持ち手のところにフェルトでしっかりとカバーを付けたもの。
それを持って散歩や山歩きを日課にしていると言う。
そうするとその杖が目に止まって声をかけてくれる人が結構いるのだと言う。
みんなそれを「良いねえ!」って褒めてくれる。何度もそうやって挨拶するうちに話をするようになって、思いもしないいろんな人と知り合いになるんだと。
それが嬉しくて私に言わないとお礼を伝えないとって思っていたのだと。
私も嬉しい。そんな話を聞かせてくれて本当にありがとうと言う。
他にもハンドワークで作った作品を身につける事で人と繋がる話が出る。

あるよね、そう言う事。いいなあ、良かったハンドワークやってて。

きっとふつうの健康な人でもそれが起こったら嬉しい事だろう。でもこの人達にとって、これはそれ以上に特別な事なんだと思う。
前にも「永遠の仔」の感想のところで書いたけど、アルコール依存症とは飲酒の障害だけではなくて、人との関係の障害も含まれている。この世界にいると健康な人たちの世界とは交われない。って思って生きている人たちがたくさんいる。
そんな見えない分厚い硬い壁を薄く柔らかくすることができるなんて、そこが扉になって開いちゃうなんてすごいと思いませんか?
天然の材料を使って、自分の手で好きな色で作ったものが実に美しく実用的であるということ。
それがどんなに大きな力になっているのか、それはただの「物」としてより以上の存在である。
それが改めて今日、実感できました。
教えてくれてありがとう!!

今日も絞り染め。今日の色はエメラルドグリーン。
Tシャツを染める人がいなかったけど、測ってみたら染め粉にふさわしい量になってたから染めてみました。



この染め粉、色落ちしやすいから実用的ではないかもって思ってたけど、エコという名前の通り、原料が環境や人に優しく、赤ちゃんのガーゼや肌着を染めるのにも使えるって聞いて、やっぱりこれを選んで良かったなと思う。色止めの作業をしっかりしたら、色落ちの事は解決することに気づいたし、あとは使ってみてどれくらい持つのか試してみるのみ。
今日も素晴らしい作品ができました。
エコバッグと靴下。こんな面白い柄の靴下ないな!いいね!ってみんなで。



私の縫い絞りの見本。



手間はかかるけど、これはこれで素敵。

絞りの世界も奥が深いから、みんなで少しずつ探索していきましょう!
また来週。お楽しみに!

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