明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



二人の工房は、いずれも販売のために展示室が設けてあり、久しぶりに作品を見ると、前回にはなかった試みもされていた。二人とも伝統工芸の世界で活躍しており、途中で転向した私としては実に嬉しい。他の連中も全国に散っており、作陶を続ける連中と再会するということは、懐かしさと共に彼等の作品を見られる楽しさがある。N君の展示室には、銀座三越の伝統工芸展会場で、天皇陛下夫妻に説明している写真が掲げられていた。このときは、名古屋でス-ツを買い、私の家で一泊して三越に向かった。天皇に説明している手振りは、彼が松山千春を歌っている時と全く同じであった。 昨日から二人の隣り合った工房を行き来し、両君の作品の中から買って帰るものを選んだ。前回同様持っていけ、といわれるのは判っているが、それでは欲しい物が選べない。特に現金な物で、抹茶を立てて飲むことに急に目覚めてしまい、陶器に何十年ぶりに興味が湧いている。二人の特徴が出ている物を選んだ。さらにIは、群馬で昨年亡くなった同い齢のSの作った、形見の湯呑みを一つくれた。  今回は二人がかりで相手をしてくれたおかげで、彼等が日常の予定を変更しないでいてくれたことも、お邪魔する身としては気が楽であった。以前と違ってみんな携帯電話を持ち、メ-ルもやっている。これからは何かと連絡を取り合えることであろう。再会を約し、Iに四日市まで送ってもらった。一足先に帰った母からは、名古屋で駅弁を買って帰ったが、やはり甘くて駄目だった。というメ-ルが入っていた。

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