明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


御茶ノ水に材料を買いに行くついでに、資料用のDVDを探しに行こうと神田に向かうと、途中の中古ビデオ屋で、レンタル落ちのビデオを売っていたので4本買う。今回は参考程度で、映像を途中で止めて、という使い方はしないので充分である。『徹子の部屋』に出演した寺山修司のビデオもあったので買う。夏のような暑さの中、御茶ノ水あたりの楽器屋の前を通ると、高校生の頃の気分を思い出し懐かしくなる。何を見ても昔と違って安く、良い時代である。フラフラと入ってしまいそうになるのを押さえる。  K本に行くと、近所に住み、肝臓悪いのに飲みに来る、通称“小鹿番”という爺さんが酔っ払って、女将さんに怒られている。番さんは近所で早朝、ゴルフの練習をしているそうだが、酔っ払って目が覚め、早朝と勘違いして、ゴルフクラブ持ったまま来たらしい。小学生の頃、遠足から帰って疲れて寝てしまい、起きたらまだ夜だった、あの感じであろう。K本は、こんな様子を見ながら笑って飲んでいるのが楽しいのである。下町はオッチョコチョイの、気さくなお調子者ばかりだというウソを、松竹が全国に広めたせいで、初めから馴れ々しく大きな声で喋り続ける輩が多くて困る。  久しぶりにビデオデッキを引っ張り出してくる。ビデオのパッケージに子供の頃から馴染んだ有名なカットが使われている。合成写真だが、今見るとおかしい。二人?に当たっている光が合っていない。片方は、どこに太陽があるんだ、という話である。合成の場合は、すべてに、できるだけ同じ角度で、同じような光を当てるのが基本である。だが、パッケージ写真は、もともと有り得ない状態なので、妙な感じが悪くはない。

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