明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



相変わらず雲行きが怪しいが、万が一ということもあるので撮影に出かけることにした。門前仲町で早めの昼食を済ませ駅に向かうと、パラパラ降ってきた。今日は駄目だと、諦め引き返す。深川不動の参道で4、5人のオバさんとすれ違うが、折りたたみ傘を広げながら「ちょっとの間だから」。というのを耳にした。家でゴロゴロしている亭主を残し、オバさん達だけで美味しい物でも食べようと集まったのだろうが、出掛けに天気予報をチェックしてきたに違いない。「信じましょう」。もう一度方向転換して、駅に向かう。  先日来たばかりの撮影現場に着くと、薄曇だが、絶好といっても良い状態である。オバさんを信用して正解であった。オバさん々、と連呼したが、年齢とともに、オバサンのイメージも変り、すでに私の場合、お婆さんのことを差している。 アングルは決めてある。さっさと撮って長居は無用。門前仲町へ戻って喫茶店でお茶を飲み帰宅。チェックしてみると、撮り直して正解であった。よりイメージに近い。どんな手を使っても、失敗して良かった、というところまでは持っていかないと、悔しくて我慢できない。 昨日すでに構図など決めていたので、もう動かしようがない。練りすぎた構図に、風穴を開けてくれるのは、件の海産物であろう。さっそくネットで注文。万が一のことを考え、二匹頼む。漁のタイミングもあるだろうから、数日待つことになるだろう。問題はいくら活け締めで鮮度が良いといっても、所詮死んでいるのだから、果たして撮影に使えるものなのかどうか。これは届いてみないとなんともいえない。駄目だったらすぐ食べてしまい、第二候補を使うことにする。 アダージョが出ると表紙画像とともに、雑記から制作に関した部分を抜粋したページをアップするが、その際、多少の解説を加える。始めあんな物を使うつもりだったのか、と、かなり格好の悪いことになるのは仕方がない。

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