なぜこんな時に、という感じでパソコンの調子がおかしくなり、ネットにも一日つながらなかった。幸い外付けのハードディスクに何かといっては放りこんでいたので、別なマシンで作業は続けられた。外付けハードディスクは私のもっとも好きな周辺機器である。嫌いなのはプリンターで癇癪のもとでしかない。それはともかく『金閣寺』完成。もっとも告知に使用している炎上する金閣寺の前の三島と、聖セバスチャン状態の二点で、特に小説の内容とは関係がない。明日は『船の挨拶』の仕上げにかかる予定であるが、こちらは内容そのまま。
三島が被写体となった未刊の写真集『男の死』は撮影者の篠山紀信が、映画のスチールを撮っているようでつまらなかったとくり返し述べている。撮影者のいわれるがままオブジェに徹した『薔薇刑』と比べて、三島主導で撮影された、ということもあろうが、おそらくそこにはただ無名の男たちが無惨な死に様を繰り広げているはずで、文学性など排除されたものに違いない、と私はふんでいる。三島はそういったものをやりたかったはずで、だからこそよけいに、あの事件のあとに見た者にインパクト絶大のはずであった。企画者の内藤さんには、あえてどんな内容かは伺っていないが、今度の個展会場では是非伺ってみたいと思っている。
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