午前9時に古石場文化センターの音楽スタジオへ。今月二度目である。一年にもなるのに、やったことをすぐ忘れる物覚えの悪い三人である。同じ状態のまま足踏みし、遅々として前に進まず。忘れるのは練習直後に行うアルコール消毒の影響もあろう。 今使っているギターは、なんとなくピンとくるものがなかった。それはスタジオで大きな音を出すとよけい感じるのだが、先日、試しに50年代製の古いコンデンサに換えてみたら、音の抜けがすっかり良くなり、こんなにも変わるのか、というくらい気持ちの良い音になった。コンデンサ交換による音の変化は、有る無い両意見あるようだが、変わらないという人は耳が悪いか、私のギターと違って、もともと良いコンデンサが付いていたのであろう。昨日は間に合わなかったが、本日新たなコンデンサが届いたので、ソングバードの遠藤さんのところへ送り、置いてきたボロギターを再生していただこうと思っている。ヤフオクで入手した、誰しも呆れる酷い塗装のギターであるが、自分でやろうと思ってもできないこの違和感こそが持ち味である。そもそも他人との付き合いも、違和感こその味わいであろう。私にとって違和感の最大級が酔っ払いのKさんということになる。 11時に終わり、午前中から飲めるサイゼリアで、本日覚えたことを性懲りもなく消去した後某所に向かう。昨年ご近所の方々限定で披露した『貝の穴に河童の居る事』のスライド上映と朗読を、正式にやれないだろうか、という相談である。鏡花作品のリズム感は朗読に向いている。この元になっているのは、06年に世田谷文学館でやった、ピアノ演奏との江戸川乱歩の朗読ライブである。評判が良かったこともあり、一回だけの披露ではもったいないとずっと思っていたのだが、今年は乱歩生誕120周年である。7月のスケジュールを空けてもらっている。再演には丁度良い気もする。
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