明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

正月  


昨年は実家で河童の頭部を型取りした石膏から、泣いたり怒ったり等、数種の表情を作った。実家に帰る場合は粘土を持ち込み何かしら作ったり、少なくとも資料用の小説を読んでいたが、今年は一切何もせず寝正月を決め込んだ。 大晦日から元旦にかけて、名古屋の兄弟のもとに帰った、鏡花作品に登場する河童と、ご丁寧にもお揃いで左腕を折った河童状の酔っ払いから何度も、母の携帯にまで電話がきたのが実にうっとおしい。どうしても当ブログは酔っ払いの観察日記調になってしまうが、今年は恥ずかしい人達のことはできるだけ伏せていきたい。 頂き物の、私のもっとも好きな房総の酒『寿萬亀』を飲みながらぐうたら過ごした。母方の従姉妹から糠床が届いていた。いつ発祥の物かは定かではないが、関東大震災以降としても、軽く戦前由来は間違いがない。聖路加病院から近かったおかげで大空襲を免れた糠床である。私も祖母の糠漬けが懐かしく、分けてもらって一時はまったが、制作にかまけて挫折した。未だに糠床はどうしました、と聞かれることがある。糠床は母に養生してもらっておいて、いずれまた再開するつもりである。 TVでアイドルが『イシナギ』を釣る。という番組をやっていた。私の撮影には巨大な成魚とはいかないが、少なくとも実物は使おうと、東北の鮮魚店のHPを押さえていたつもりが、そろそろ撮影しようと注文のメールを出しても反応がない。HPの更新日を見て、震災により移転、もしくは廃業を伺わせ、慌てたのを思い出して観ていたが、結局釣れず。あの鮮魚店、無事に立ち直ってくれただろうか。

過去の雑記

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