明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

瞬き  


朝7時、T屋に朝定食を食べに行く。昨晩は母にそう提案していたので朝っぱらから出かける準備をゴソゴソしている。私はまだ寝たかったが、一度目が覚めるともう寝られない。母を先に行かせる。T屋のかみさんには『貝の穴に河童の居る事』で笛吹きの女房で踊りの師匠をやってもらったが、今回は『牡丹灯籠』のお米をやってもらうので、出来たばかりの灯籠を持って行った。しかし、このかみさんには被写体として難しいところがあって、瞬きが押さえられない。貝の穴ではもっと活躍してもらうはずだったが、一人だけで撮ると、まず、目を閉じているか半開きである。わざとやるにしてもこうはできないだろう。当然1、2の3で撮ったり、逆に予告無しでシャッターを切ったり、タイミングをずらしたり、あらゆる事を試したが、特殊な能力でもあるのかのようにつぶられてしまう。これには本当に参った。こうなるとお露と二人で撮るか、高速シャッターで撮るしかない。前回も特に低速シャッターで撮った訳ではなかったのだが。


HP

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