明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



午前中、再び整体へ。昨日より若干ではあるが樂。午後には出かけなくてはならないので今日も来たが、『貝の穴に河童の居る事』(風濤社)で旅館の番頭がマテ貝の穴に隠れた河童の肩を突きくじいた杖なしでは未だ長い距離は歩けず。結局駅の階段など考えタクシーで。 昨日、ゲンセンカンの女は、暴風の中男が現れる前の状況に変えた、と書いたが、つげ作品中では、女は寝化粧をし、身だしなみを整え男を待っている。しかし私のゲンセンカンの女は、そのしどけない様子から、どう見ても“事後”だろう。男が現れた場面だった前作では目つきが淫媚な期待感を表していたが、こちらは同じ目つきがゲンセンカン主人を確保した歓びに見えてくる。 男を待っていた前作、前々作、前々々作は間違いで、事後ということでこちらが正解。結果メデタシである。撮影中は女の露出加減ばかり気にして、そこまで頭がいかなかった。しかし始めから事後のつもりで制作していたら、私のことだから簪はずれ髪は乱れて、と盛り上がってしまい、やり過ぎてまた女性連からの顰蹙を買っていたであろう。私が程良きところを知らない、と観る向きもあろうが、やり過ぎて始めて見える景色もある。「そうだろ?八ちゃん」。モニター上で葛飾北斎にからむ蛸を見つめる私であった。



2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載6回「夏目漱石の鼻」

HP





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