明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



太宰治は常に写されることを意識しているのが癪に触る。そこで女給でもはべらせ、酔っぱらているところでも、と考えていたが、太宰の飲み方は案外きれいだったらしく、どうもみっともないのは食い意地の方だったらしい。薬をやっていなかったら太っていただろう、と嵐山光三郎さんが『文人悪食』に書いている。まあ女給に相応しい女性も見当たらないし、以前から考えないでもなかった30年以上通った煮込み屋の席に座らそうかと考え始めている。まだおでん鍋が湯気を立て、今は亡き女将が健在だった頃の女将が立つ〝聖域〟側から客席を撮影したのは私しかいないはずである。その後、客席側からは女将を含め随分撮った。消滅する日の最後の煮込みも。食い意地が張っていた太宰にご馳走してやっても良い。しかし林忠彦の撮った銀座のルパンと違ってかつての木場のK本は靴のまま椅子に足を乗せるなんて行儀の悪い真似は許されないし、スカした真似は私がさせない。と言うわけで、さっそく専売公社時代のゴールデンバットを探すのであった。

旧HP

『タウン深川』明日出来ること今日はせず 連載第14回〝青春の日の一撃〟

深川江戸資料館ゴールデンウイーク特別展『深川モダン』~文化で見る近代のKOTO~ 泉鏡花、谷崎潤一郎、永井荷風(杉浦日向子コーナーには葛飾北斎像)

4月20日~5月6日(休4月22日)

『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube

 



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )