会期中、ようやく涼しくなったのが最終日、しかも雨。 今日は眠気覚ましにコーヒーを何杯も飲んでやろう、と家を出た。15年のハスノハナでのオイルプリントによる『ピクトリアリズム展Ⅱ』。 16年の深川江戸資料館『深川の人形作家石塚公昭の世界』は私としては規模が大きく、展示できるだけの人形作品30体くらいと二メートルの大プリント。朗読とスライド上映というイベントも披露できた。そして今年6月の陰影を排除した、日本的ピクトリアリズムの試みは銀座青木画廊。今回はそれらの穴を埋めるかのような時代の、モノクロ写真を中心にした作品44点を展示した。まるで死期が迫ってまとめに入っているかの如き展開である。さらに二十代の初個展からの、架空の黒人ミュージシャンによる個展を、という話まで来ている。一体誰が絵図を描いているんだ、という話だが、さすがに熟考を要する。しかし、先日書いたように目の前にぶら下がった物にかじりついてきただけなので、この辺りで客観的に眺めて見ろということなのであろう。 今回は処女出版の披露会のおり、一言も発せず終わった私が、その時、招待席におられた東雅夫さんとトークショーをすることに。控え室では、お客を路傍の石と思い込む作戦を密かに立てたのだが、ドアを開けたら最前列が近過ぎ失敗に終わった。参加された方に今日伺ったが「そんなこといってましたか?」飲酒してもいないのに、何をいったか覚えていないという。夢遊病者の感覚を味わうチャンスであったが、録音機が電池切れで録音できなかったそうである。こんなにコーヒーを飲んだのは生まれて始めてだが、コーヒーで眠気が覚めることはまったくないことも判った。エスプレッソマシンのようなイビキをかいてしまった。 それはともかく。連日の猛暑の中、お運びいただいた皆様感謝いたします。
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2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube
本日25日発行
※『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』
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