明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



 たすきがけをして絵を描かく葛飾北斎。三島由紀夫展の前に、なんで作っていたのかが判らない。作ったのだからということか、枯れ木に花の賑わい?三島展に人形も展示した。なのに撮影をしていない。そのくらい急遽方向転換し、寒山拾得に取り掛かったということだろう。ラインから外れて打ち捨てられたような北斎を見て、相変わらず気が有るのと無いのでは扱いが違う私である。方向の大転換により作っておいて撮らず仕舞い。最終形を写真作品に定めてから、このままでは後悔することになるだろう。勢いのまま羅漢図に走ろうとしていた所を一旦思い止まった。そう考えたら、このまま陰影のない手法一筋で行って良いのか。今度は逆に、絵画、写真において、陰影を与えられず仕舞いのモチーフに、私なら陰影を与えられるのではないか? 夜観る夢はストーリーを生み出すのも自分なのだろうが、コントロールは出来ない。乱歩チルドレンたる私も、夜の夢こそまことなんて言ってるから、こんなことになる。



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