”大規模トラブルが発生! なんとシステムの半分がダウン中”、その連絡が来たのは、昨日の朝。
しかも出勤してすぐのこと。
”ずいぶん早い時間に誰かな~?”と電話に出ると、「インシデントレポートがあがっているのですぐに確認ねがいたし!」との内容。
ネットワークに絡んだ方は、既に昨晩遅くからトラブルシュートが行われていて、ただ、原因が皆目掴めずに、現在作業は現在停止中とのこと。
自分の所に直接の電話が連絡有るという事は、かなり厄介な事案だろうなと・・・・
しかたないので? 早速システム装置のある処にまで行き、まずはオーソドックスなテストや点検を開始。
確かに半分死んじゃっているぜ! 「だはははは!」
本土の方で、”やんや”と騒いでいるので、そのしわ寄せがこちらの本部に波及しているわけですが、現場でやっているのは僕だけだし、
「ウルセ~よ!」 (笑)
経験と技術が無いと出来ない事なので、いくらそっちで騒いでも駄目なんだけど・・・
しばらく、原因を追及するために色々やってみて、まず解ったのは、 旧式で有りながら最新システムの一部として構成されてる”ある装置”がぶっ壊れていたという事。
「あ~あ! し~らんぺ!」 と、その連絡をすぐにインシデントレポートに書き加えると、
「後は知らん!!」 へっへっへ!
というのは、 その装置、世界にたった一台しか無いもので、代替え品(同じ物)がもう無い・・・
そもそもが、ウルトラ特殊な仕様故にスペア部品も当然も無いし、 代替え品の似たような物は有っても、肝心な部分の仕様が違うことから当然使えないわけです。
この装置、僕が今まで何度か修理に携わってきましたので、その辺をよく知っているわけでして、
なので、”交換する本体が無きゃ~何が出来るんかいな!?” というのが僕の言いたいこと。
本土の方では、すぐにメーカーと連絡を取り合っていて、 ところが、そんな特殊な代物の在庫なんて当然!?にあるはずも無く、
メーカーその物に泣きが入った。
半分システムアウトじゃ~、そりゃ~大問題になるわけですから。
で、こちらに来た連絡を聞いて笑ってしまったのが、 ”どんな手を使っても良いから、なんとかしてくれ!”という御上の緊急の要請。 びゃははは!
「いいわけね! なにしても」 にやり! その言葉待っていました。
つ~わけで、早速各部に施されていた封印を全部カットし中身を露出。
ユニット全部をバラバラに分解して、全ての電子基板の基本チェックからトラブルシューティングを開始。
途中から本部のエンジニアが応援に駆けつけて来て、一緒に作業するけど、非常に面倒なしろものですから、簡単には治らない。
このエンジニアも、僕も、いわゆる昔のアナログ時代を経験して今のディジタルまで至っている訳で、 初めは簡単なカード点検とかから始まり、だんだんと閉じられていた図面を広げての検討を開始。
3~4時間くらい、彼が来てからやってましたけど、 どうにも原因がつかめず、昨日は終了になりました。
メーカと本土は相変わらず騒いでますが、 俺は普通に帰宅して、酒飲んで寝たいし、文句あるかいな!? というのは何時もの僕のスタンス。
気に入らなきゃ~! 他の誰か、直せる者(居るなら)をよこせば良いだけです。
で、上記の通り普通に夜を過ごして、バッチリと熟睡。 でもね~なぜか脳は起きているんです、不思議なことに・・・
そして、いつもよりかなり早く出勤して、すぐにトラブルシューティングを開始。
昨日からの、色々な症状や動き等を頭の中ですべて統合して、段々と確信的ポイントがみえてきたので、作業が図面とカードを照らし合わせての作業になりますが、
ユニットその物は 旧式ですので、ICやLSIなどが交換できるようになっていたり、インタフェイスーの仕様や、その他の技術的要素が古い事からなせるわけだけど、
昨日のエンジニアが言っていたな~ 、 「あと10年もすると僕らの世代が全員一線を退いて、そしたらこういったシステムどうするんだろうね?」なんて言葉を思い出します。
一つ一つしらみつぶしに原因追及して、図面を追っていくうちに、有るところに気がついて、 「もしかして・・・」と その部分に疑似信号を造って入れてみたらドンピシャ!
あ~ここだったんだ・・・
ちなみに、今回のトラブルは少し面倒でした、ユニットの各構成要素のうち4つが同時に故障していたんです。
いい加減にこれも最新式にしたら? マジで。
同時というのは珍しいのですけど、雷撃とかなかったよな~・・・・一昨日は・・・・
1カ所が原因だけなら、修理というのは楽勝ですが、 4つも重なるとかなり困難を極めます。
故障ポイントは、
1つはマザーボードで、ユニットその物がコンピューターみたいな物なので、そんな物がついているんですけど、
そのマザーボード制御チップのトラブル。
2つめは 表示装置で、昔のCRTディスプレイみたいな構造で、 高電圧故にドン!と感電したりもするという、今では考えられないような
痛い!ものですが 、それはそもそも寿命でした。
3つめは単に某スイッチの不良。
4つめは ユニットの指令を、外部に連動させた大規模装置に伝えて作動させるインターフェイスで、これが作動不良の主な原因。
二つを除いて、残りの二つで同時に故障する関連性を考察してみたりしましたけど、 何かのスパイクが入ったとしか考えられない・・・
で、原因が解れば、後はあらゆる手法で修理(内容は書けませんで申し訳ないです)しますが、 朝の4時から開始して9時まで約5時間の作業でした。
完了後にテストを行い、インシデントレポートに詳細を記載。
その後は本土とメーカーに連絡するように本部へ電話。
でもって、僕の仕事は終わりです。
終了の連絡を入れた直後、凄まじくシステムを使っていました。
オフィスに戻り、コーヒーなんぞ湧かしてまったりしていたら、 本部より入電。
「以降、何時でも好きな時間に帰宅せよ!お疲れ様&ありがとう」 とのことでした。
で、どうしようか?ですが、 雨だし、家に帰っても特にやること無いし、 冷蔵庫からビールでも出してきて飲んでまったりするかな?
それともウイスキーのお湯割りでもつくるかいな?
そうそう、以前からミニバーをオフィスのキッチンに造ろうかな?なんて思っている翔ですが、 飲むのは数種類なので不要だよな~と思う。
ビール一本なら、 何時もの帰宅時間にはアルコール抜けているしな~ どうしよう 笑