村上春樹の『1Q84』が大変な話題になっています。そしてこの小説には、Big Brotherという表現が何度か出てきます。
本日のGetUpEnglishでは、このBig Brotherが使われるBig Brother is watching youという英語のクリーシェ表現を学習する。
Big Brother is watching youは、ジョージ・オーウェルの『1984』 (George Orwell , Nineteen Eighty-Four, 1949) に出てくる表現。
この小説のなかで、世界は超大国家 Oceania に支配されている。そしてその中心には、Big Brotherと呼ばれる統治者がいる。しかし、‘Big Brother is watching you' と書かれたポスターは国中に貼られているものの、その姿を見たものは誰もいない。
big brother はもちろん「兄、お兄さん」だから、もともとは「やさしく護ってくれる人」という意味であった。
○Practical Example
"Surveillance cameras on this building make the place safer."
"But to me it smells like Big Brother is watching you."
「ビルの中に監視カメラが設置されているので、ここは安全だ」
「でも、なんだか中央で監視されているみたいだ」
●Extra Point
もう一例挙げる。
◎Extra Example
"You had better not cheat on your taxes."
"Yeah, Big Brother is watching."
「税金はごまかさないほうがいい」
「ああ、当局が監視してるからな」
どちらの例においても、Big Brotherは「ビッグ・ブラザー」と訳してもいいが、ここで示したように、状況に応じて「ビッグ・ブラザー」に相当すると思われるものをあてて訳すのも一つの方法だと思う。