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チューブがとれた

2009-03-28 23:51:11 | 日記・エッセイ・コラム

今日で鼻から胃に入れていたチューブが外れ、Papasan、普通の顔になって、晴れやかな表情で帰ってきた。嚥下は出来るようになってからは、やわらかいもの、と言ってもおかゆみたいなやわらかさではないが、普通食を食べている。

嚥下障害になってから、私なりにいろいろ調べている。そうしたら、近くでは東名厚木病院の看護部に摂食・嚥下のリハビリ専門のスタッフがいることがわかった。そこをたどると、リハビリの看護主事小山珠美さんたちがメディカ出版からでている「リハビリナース」の特集「どうすればうまくいく?摂食・嚥下はこうして援助する」に援助法を書いていることがわかった。そこでそれを注文して買った。

特集は、食べることのメカニズムから説明している。ここらへんは昔学校で習ったことだ。しかし、細かな絵をつかった説明は分かりやすい。口から食べることは脳から伝達され、口や舌だけでなく、手も目もと各部首をつかった全身活動で、単に生物学だけのことではなく、社会的なことだという説明はその通りだとうなずける。

摂食・嚥下障害の原因は多岐にわたっていて、脳血管障害やパーキンソン病などの神経・筋疾患は直接影響を与えるようだ。脳から指令が出ているのだから、脳に何か原因があったのだろうが、誘引する表を見ているのだが、これといって当てはまるものが見つからない。嚥下が出来なくなったのは事実だが、他の障害はなかったし、後遺症も残っていない。医師が原因が分からないというのだから、素人の私に分かろうはずもないが。

しかし、実際に脳血管障害で摂食・嚥下障害になってしまった人のリハビリは読んでいるだけでも大変だ。口を開けて歯も磨いてやらなければならないし、舌にカビが生えてしまうようだ。幸いにもPapasanは自分で歯は磨けたし、うがいは出来たし、だから舌がかびることもなかった。鼻から胃に入れていたチューブは細いものだったので、重湯やスープは薄めはしたが、それでも少し濃度があると詰まってしまったことがあった。ごっくんが出来た前日、詰まってしまって管を代えてもらいに行ったら、太い管と代えてくれた。はじめから太いのにしてくれれば良いのにと単純に思ったが、リハビリナースを読むと、細い方が咽喉に与える影響が少ない、太いと軟口蓋を傷つけたり、嚥下を阻害してしまう恐れがあるということだった。なるほどね。

papasanの入院中も、言語聴覚介護士によるリハビリは行われていた。氷で刺激したり、喉を外側から温めたりしていた。それは30分足らずだったように思う。若い言語聴覚士は熱心にやってくれたそうだ。彼はマッサージも鍼も有効だと言った。そこで鍼灸師の柳川さんに頼んで、鍼灸をしてもらった。時折、病室に寄ってくれ、筋肉を和らげるためにマッサージもしてくれた。いつもはマッサージ好きの私と違って、くすぐったいとマッサージもしたことがないのだが、一種の硬直した筋肉を揉み解すという意味からも、この物理的な鍼灸の方が効果があったようだ。リハビリナースに特集されている、リハビリは必要だし、効果をあげている。とはいえ、リハビリに重点を置いている病院はまだまだ少ないようだ。Papasanが入院していた3週間、私も付き添いをしていて、見聞きしてそう感じた。入院していたら、やはり朝からチューブの食事が続けられ、お腹は空かないだろうし、そうなれば口で食べようと言う努力もすくなくなる。周りに食べ物はいろいろあり、私たちが食べていることも食べたいという意欲をわかせる。その刺激もリハビリのひとつだろう。

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