なぎのあとさき

日記です。

秋雨/5日目

2019年10月29日 | 日々のこと


被災から2日目の朝、寄り添ってた二人。


ねーちゃんがおれをきょひらない!

また雨。この10月はよく降るなあ。梅雨がおして秋雨が今来てるのか。

今日は朝のスムージー復活。野菜不足を一気に解消できる。

仕事も通常に戻り、久しぶりににゃんたに会った。冬に向けて太り始めている。

冬へと季節が動くとき、ビーは鼻水くすくす、まず小青竜湯、止まらなければビブラかな。ご飯はナマリもカリカリもよく食べた。冷蔵庫がないので、ナマリは小分けにしてお隣の冷凍庫に入れさせてもらっている。お隣はすごく気さくでいい夫婦で、旦那さんは定年すぎて悠々自適な人なので、あがりこんではおしゃべり。お隣も着々と家具が新入荷している。

超お気に入りTシャツ、初めて着たその日に、ビーを抱っこしたら爪をぶっさして2ヵ所穴を開けよった、、、そんくらいするよね、ストレス多かったもんね、ちもべ業にうちこんでるわけにもいかなかったしね、、、

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5日目、17日の火曜日は、初日に畳を捨て、泥出しと水拭きだけしてた和室をハイター拭き。押入れの下部分はほぼ浸水してたので、物をどんどん捨てた。
紙物と服がほとんどで、入れっぱなしで忘れてたような物ばかりで、一気に片づいてスッキリ。
押入れ内の泥出し、水拭き、ハイター拭き。

ダーは、初日にケガした指が腫れてきて痛いというんで、病院へ。腐海は雑菌だらけだから、放っておくのは心配だけど、ダーはガラケーなので、病院探すのも被災写真撮るのもLINEでダーの弟妹たちと連絡取るのも私なのに、この猫の手も借りたい時に病院行くかねー。私がキレるのもしょうがない。

鐘が鳴って、貧血で頭痛も腹痛もひどくて、ママが使い慣れないキッチンで鍋の取っ手のプラスチック部分を焼いて、ただでさえ悪い空気がより悪くなって、この日は一番ひどい状況で、今思えばしんどさのドン底だった。

ビーはリビングに避難させてたけど、あまりの空気の悪さに、猫用マスクとゴム手袋があればいいのに!と思いつつ、何度も様子を見ていた。
ブルーシートの上にたたんだ布団の上に置いた毛布の上で、爆睡してた。
ご飯も食べず、ひたすら寝てた。外の空気が吸えるように、布団ごと窓の前にずらした。

そして最難関、本箱解体。
一番下の本は浸水したので全部捨てた。浸水してふくらんだ本で本箱も壊れたので、無事な本も取り出して整理。本の量、尋常じゃないので気の遠くなる作業。捨てるのと捨てないのを選別して、ママに紐でくくってもらい、捨てに行く。絶版で手に入らない本や、時間かけて手に入れたクレーの日記、深七の全集との別れは残念。浸水した本は重くて、背中と腰が痛くなってきた。

モンちゃんは、本箱解体に興味深々、本を出して空いた棚に入って、Uターンできずパニック!

あいてる棚には入るしかねえ!
モンモン探検隊!モンモン探検隊!

さあこれどかすぞ、という物の上に必ず乗ってるモンちゃん。
「モンちゃん!」と、8キロボディをまず持ち上げ、どかしても、すかさず戻ってくるのを持ち上げ。あまりに作業が進まないと、部屋から閉め出すけど、空気の悪さなんかものともせず、ムッフー!アスレチックワンダーランドなんだぜ!と、こんな状況でも目いっぱい楽しんでるモンちゃんは、救いの天使だった。猫ってすげえよ。

本箱どかしたら、すでに乾いた泥が残ってた。このあたりから、浸水の泥水を、“腐海”と呼ぶようになった。
水ってちょっとの隙間でもたやすく入りこむ。水の怖さを思い知った。

ダーが帰ってきて本箱本体も捨てて、部屋が広くなった。
その後で床の拭き掃除。ついでに浸水関係ない壁も拭いたり、窓枠拭いたり、一部屋に1日がかり。

Mわこちゃんより、ママ友たちから集めてくれたタオルと古新聞の入った、宅配業者が腰抜かす重さの巨大物資が2箱届いて、1箱の半分を1日で使いきるほど掃除した。

和室がきれいになって、もともとの猫のご飯場所が戻った。

全身バッキバキになったので、ランドリーがてら銭湯に行った。ママもジャグジーにあたって喜んでた。何年ぶりかに背中を流した。湯上がりのコーヒー牛乳がうまい。

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10月終わりの週末/4日目

2019年10月29日 | 日々のこと

ここにいなちゃい!

10月終わりの週末のこと。
キンモクセイが濃い。今年は花つきがとてもいい。
富士山が冠雪、例年より遅かった、これでもう大きい台風はこないだろう。

25日の金曜に保健所の消毒がすんで、一段落。
消毒すむまでは床面積を広げるため物を置きたいとこに置けなかったのが、やっと生活場所をととのえられるようになった。

いずれリフォームもしなきゃならないけど、体力的に疲れてるし、冬場は乾燥してカビもそんなに生えないだろうから、ここからはふだんのペースでいくことにした。

土曜はお昼にビーの定期検診。(前の日記にも書いたけど)
先生に浸水の話、患者さんにも多かったそう。
ビーは鳴きっぱなしだったけど、あの夜を越えたんだから、病院なんてどってことないよね。
―んにゃわけにゃい!
あたちいまにゃーばすにゃにょよ!
かえりたいわ!

先生、ストレスにならない程度に耳掃除しますね。
下痢はストレスで甲状腺炎が出てたんじゃないか、というと、甲状腺炎はそんなにストレスは関係ない、ストレス性の下痢はよくある、と。
免疫力が落ちることはなかったので、良かった。

午後はニトリに、ベッドのマットレスを買いに行った。マットレスも下のほう浸水してたんで、初日に捨てた。
流浪してるお米のため、米びつも購入。

夕方はCとIKEAへ。
ポエングのクッションや、小さいラグ、ランチョンマット、猫のフード入れなど購入。即決できなかったものも多いので、また行く。
Cは買ったばかりのラグを駐車場でおっことして汚泥まみれにしてた。

日曜は、午前中はマンションの理事会。なれなれしい管理人さんは、あまりに評判わるくてクビにされたらしい。
被災にあった1階住民はみんな来ていて、みんな痩せていた。

上の階の人は不便さをいろいろ訴えてたけど(エレベーターも動いていない)、快適さよりまず安全の確認を急いで欲しいところ。なんたって、建物の基礎の外側部分に、陥没してるとこがあるんだから。

午後は、Eちゃんと河原でお茶。2週間経ってやっと河原にいく余裕ができた。
サツマイモとチーズのペンネを作ってきてくれた。



川はまだかなりの増水、中洲がない。暴れたねえ、多摩川。それが自然だ。
水は澄みはじめてるとこもあって、魚もいた。
鵜や鷺のほか、川蝉らしきグリーンの鳥も。

夜は服の整理。
お気に入りはほぼ無事。夏ワンピ全員無事。
タンス2つ捨てたので、服も流浪中。

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猫はここだ!って場所を見つける天才だ。

浸水4日目、16日水曜日。
朝、ダーと大ゲンカして、どついてメガネをぶっとばし、壊した。
われ鐘直前、私のイライラはMAXで、近所に丸聞こえの怒号を飛ばしてしまった。

それはさておき、ビーにはステロイドを飲ませたけど下痢が治らず、少し吐いてしまったので、hさんに体重計と、ついでに私のドライヤーの支援を頼んだ。
ネット見るひまも全くないし、急ぎなので、その辺の電気屋から送ってもらいたくて。

電化ほぼ壊滅してても、停電しててもわりとヘーキでいたけど、最初に必要なのは体重計だった。ビーの体調管理のため。
ドライヤーはなきゃないで、海帰りもいつも濡れたままだけど、急に朝冷えるようになって、あると嬉しい。

hさんも若いの連れて手伝いに行く、って言ってくれたけど、人に指示出してるひまもないし、若い男の子たちに引き出しの中見られるのもちょっとな、なので遠慮した。

Y子ちゃんもプロ級の物資を送ってくれた。S子さんも。
いつもの各社宅急便の人たちに、大変ですねー、と同情された。


拭ーいたテーブルに足跡つける!
モンモン探険隊!モンモン探険隊!

捨てて拭いて消毒の作業はノンストップ。チェストの一番下の引き出しも浸水して、白のトレーナーは捨てた。いくつか色物は、バスタブにワイドハイター入れてしばらくつけおき。

しかし、連日天気がわるくて山ほどの洗濯物の処理には参ったけど、参ることはほかにも山積み。庭は雨でもいろいろ出しっぱなし。

ママが一人で泊まり支度して来てくれて、キッチンの続きをやってくれた。
私は倉庫部屋のクローゼット下。

泥水をチリトリなどでかき出す、きれいな水をかけて、タワシやデッキブラシでこする、雑巾で拭く、隅っこは歯ブラシで汚れをかき出す、雑巾に汚れがつかなくなったら、タライ1杯にキャップ2杯のキッチンハイターを入れたハイター水で拭く。
すぐに昼がきて、すぐに夜がくる。

夜は、フライパンですき焼きを作ってくれた。美味しかった。



寝る前に、支援のお礼と状況をLINEやメールするのも疲れきってて大変だった。
日中はゴム手しっぱなしで携帯チェックもできない。
家がごっちゃごちゃで、携帯はすぐなくなった。保険のため被災写真撮らないといけなくて、そのたびに「携帯がない!」

友だち、親戚からの物資は本当にありがたかった。物資がなかったら途方に暮れてた。
こんな便利な掃除道具があるのか、と教えられた。

困ったのは、多摩川氾濫のニュースを見て、「大丈夫ー?」と聞いてくるメール。「浸水した!」と返しても「大変だね、がんばって」だけの人たち!
一言、「何か必要なものある?手伝えることある?」と聞いてほしかった。
被災してみないとわからないけど、はじめの一週間、必要なものはいくらでもあった。使い古しのタオルやゴミ袋、新聞紙もすぐ足りなくなる。
ペットボトルの飲み物やインスタントの味噌汁でも送ってもらえれば助かった。
区はなんもしてくれないし。

プロ級の友だちや心強い身内たちのおかげでなんとかなったけどね。
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