北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

第五空母航空団(キティーホーク艦載機)を引き受ける厚木航空基地

2007-12-10 10:57:35 | 在日米軍

■Carrier Air Wing

 12月9日1447時、google imagesからの検索で先端軍事テクノロジーへのアクセスがありましたが、このアクセスを以てWeblog北大路機関はアクセス解析開始から26万アクセスに到達しました。ありがとうございます。

Img_0183  さて、横須賀基地で一般公開された米空母キティーホーク。たくさんの艦載機を期待した方は肩透かしを喰うかたちとなったが、艦載機はどこにいったのだろうか。艦載機は神奈川県厚木航空基地に展開している。計49機のF/A-18C/E/Fを運用する四個先頭攻撃飛行隊(VFA-27,102,192,195)、EA-6B電子戦機4機を運用するVAW-115、E-2C早期警戒機4機を運用するVAW-115、2機の艦上輸送機C-2Aを運用するVRC-30 Det.5、哨戒ヘリSH-60Fや救難捜索を行うHH-60Hなど6機を運用するHS-14が展開している。

Img_0419  航空母艦での航空機、特に戦闘機の運用は極めて高い技術を必要とする。250km/hという速度で航空母艦の着艦用甲板に接近してゆき、機体後部から突き出したフックを、甲板に四本張られた着艦拘束用ワイアに引っ掛けなければならない。この40㍍弱の域内にあるワイアに何が何でも引っ掛けなければ停止できないのだ。

Img_0429  フックがワイアを掴めなかった場合、甲板から海中に転落しない為にはただちにエンジンを全開にして再び空へ飛ばなければならない。掴んだ場合は、ワイアを利用して90㍍ほどで強制的に機体を停止する。航空母艦自体が航行しており、海が荒れているときなどは、艦尾に突っ込まないように特に注意する必要があり、夜間も含め、確実な着艦技術が必要となる。

Img_0428  このため、空母艦載機はキティーホークが横須賀基地に停泊している間でも、陸上空母発着訓練として操縦技量を維持しなければならない。ここで、人口密集地となった厚木航空基地において、いわゆる夜間発着訓練と呼ばれる訓練を行うと、何分、世界有数の高性能機に例えられるF/A-18Eなどがエンジンを全開にするので、周辺住民へ想像を絶する騒音を撒くことになる。一部は硫黄島に移したが、やはり厚木での訓練も行われる。

Img_0436  また、艦載機は過去に墜落事故を起こしたこともあり、閑散としていた旧軍時代の厚木基地周辺と異なり、ベットタウン化した厚木では、最早限界が来ているとして、米軍再編の一環として、山口県の岩国航空基地に海上滑走路を新設し、空母航空団を移転させる構想である。ただ、その場合も厚木は横須賀に近いことから、ヘリなどは残されると考えられている。

HARUNA

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コメント (9)
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