北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

京都南禅寺 五山寺院の上に位置する最高格の禅寺

2007-12-01 16:18:09 | 写真

■南禅寺の紅葉

 本日から十二月。外に出ると刺すような冷気が身を引き締める。そんな中で、本日は昨日に引き続き京都の紅葉特集、掲載するのは11月21日に撮影した南禅寺の紅葉である。

Img_0292  南禅寺は亀山天皇により1274年に建立された臨済宗南禅寺派の総本山で、天竜寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺の京都五山よりも更に上にある最高格の禅寺として知られる。もともとこの地には後嵯峨天皇が建立した離宮禅林寺殿があり、浄土宗西山禅林寺派総本山があったが、このあたりに出た悪霊を高僧、無関普門が封じたことから、亀山天皇が彼に開山を任せたという。

Img_0289  南禅寺は京都市左京区南禅寺福地町に所在し、ここへは地下鉄東西線の蹴上駅から徒歩で10分ほどにて到着する。京都駅からは烏丸御池乗換え、若しくは琵琶湖線の山科駅から地下鉄に乗り換えるというのも近道ではある。自動車は京都東ICに繋がる交通の要衝でもあるので、混雑することが多い。

Img_0331  小生が南禅寺に到着したのは昼前頃。地下鉄東西線を利用して展開した。平日の午前というのに、かなりの数の観光バスが並んでいた。

 というものの、小生もあまり時間に余裕があるわけではないので境内へと進む。

Img_0328  南禅寺三門、重要文化財指定を受けているのだが、拝観料を払うと三門に登り内部を見学することが出来る。この南禅寺は、比叡山延暦寺との対立や応仁の乱直前に起きた火災などにより一時荒廃したが、江戸時代に入り復興した。これには徳川家康に仕えた高僧、以心崇伝の尽力があるといわれる。

Img_0321  方丈は国宝に指定されており、16世紀に旧御所の遺構を移築し建立されたもので、古典文学に出てくる清涼殿が移築されたといわれる百二十面もの障壁画が残されており、これが重要文化財となっている。なお、法堂は1895年に火災により焼失してしまい、1909年に再建されたものが今日に至る。

Img_0316  紅葉をみてみると中々の色づきであるが、場所によって色合いが違っていた。逆光なのが少し残念。午後に拝観すれば夕陽を背景に良好な写真を撮影することが出来るはずだ。雲が多く、青空を撮れたかとおもったら、再び曇り、銀杏た椛、楓が露光不足になった写真も多かったのは少し残念。

Img_0311  琵琶湖疏水。南禅寺の境内を流れているもので、琵琶湖から京都への飲料水を運んでいる。また、日本最初の水力発電用水としても用いられ、京都市の近代化に貢献した。福沢諭吉がこの南禅寺に引かれる琵琶湖疏水に、古寺とはつりあわないとして批判したのは有名だが、1890年に完成した琵琶湖疏水は、いまや南禅寺の一つの風景になっている。

Img_0332  美しい風景であるが、美しいに一文字足した美味しい場所でもある。というのも、湯豆腐発祥の地が南禅寺とされている。南禅寺の参道にて出されていた勧進料理として湯豆腐が発展し、今日に至るのだとか。でも、観光客向けの駐車場付湯豆腐店へは、中々足が向かないので、帰路に錦小路にてお豆腐を買うのが吉かもしれない。

Img_0333  南禅寺への渋滞。まあ、こうした写真はアングル一つで変えられるので、望遠の圧縮効果も含め、実際にみてみるとここまで渋滞はしていない。しかし、かなり混んでいるのは事実で、撮影した日も観光バスの大群と、小学生の写生授業などで、かなり混雑していた。やはり、観光のオフシーズンの方が落ち着いて古都を堪能できるのかもしれない。

HARUNA

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