■11月29日撮影
F-2支援戦闘機が小牧基地での墜落事故で、F-15がミズーリ州での墜落事故で飛行停止となり、その飛行停止が築城基地航空祭に両機種が参加したことで解除になったことが広く知られたことは既報である。
一枚目の写真のみ9月に岐阜基地滑走路エンド付近へ展開し撮影した写真を掲載。青々とした大空に溶け込む海洋迷彩を纏い、颯爽と岐阜基地に着陸する支援戦闘機F-2B、飛行開発実験団所属の機体で、後部座席には観測機材などではなく、乗員が搭乗している。日の丸の鮮やかな色彩がより印象的に写る一枚である。
此処から四枚の写真は11月29日に出先(横浜ベイブリッジ付近ではない)で撮影したものである。アッこの鳥みたいなの・・・、というイメージで撮影した。聞き覚えのある、しかし、最近耳にしていない轟音、反射的に300㍉望遠を装着し撮影した写真なので、シャッター速度などがオート、したがって焦点も甘く手ブレの、いわゆる“証拠写真”。
これだけではわからないということで、トリミングしてみる。尾翼の形状と、なによりも機体の色彩から、この機が在日米軍のF-16Cではなく、航空自衛隊のF-2であるということがわかる。確認できる最大限の補正を掛けても、兵装などは無い、クリーンの状況である。場所からして、三沢、築城は遠く、岐阜の飛行開発実験団か、小牧からの整備後の試験飛行の様子であろうと推測する。
F-2より前、F-2は1602時に撮影したもので、この写真は1443時に撮影したもの、ちなみに、双方の撮影場所は余りはなれていない。やはり轟音とともに撮影準備、焦点を合わせるには距離があったものの、一応撮影に成功、シャッター速度もやや速め(F-15は1/400で撮影、F-2は1/80)だったので、F-15と確認できる。
別の写真をトリミングしたもの、F-15。興味深いのは、撮影した29日の前日に、米空軍航空機戦闘集団(概ね航空自衛隊の航空総隊に当たる組織)がF-15の墜落事故が構造的欠陥に起因する可能性を指摘し、飛行停止としていた点である。J型とは無関係であったのか、欠陥の可能性部分を早々と是正したのかは不明ながら、とりあえず、飛行していたようだ。
HARUNA
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