◆P-1が二機飛行!岐阜基地撮影紀行
本日撮影しました岐阜基地の様子、KC-767やJDAM搭載F-2など久々の見どころは流石でしたが、ひとつ。
P-1哨戒機四号機、海上自衛隊がP-3C哨戒機の後継として導入を進めるP-1哨戒機の量産機で、川崎重工を中心に国内の防衛産業が結集した国産機、試作機の試験飛行を元に量産機として必要な修正を行った機体です。岐阜基地近くへ到達したのは昼過ぎでしたが、P-1が撮影出来るとは嬉しい誤算で、幸先がいい。
アメリカ海軍ではボーイング737を基本とした新哨戒機P-8を開発していますが、同機は旅客機を原型としており対潜哨戒機として必要な機動性を欠いているほか、米海軍仕様は洋上の水上艦艇などの監視に重点を置き磁気探知装置MADを搭載していないなど問題も多々あるところ。
P-1哨戒機は対潜哨戒機としてソノブイやその管制装置に磁気探知統治と対水上レーダ装置に火器管制装置などを集約させた対潜哨戒から対水上哨戒までをこなす航空機であるのに対し、P-8は常時高高度を哨戒しつつ対潜哨戒は無人機等の支援を受け、無人機を管制しつつ洋上哨戒を行う期待として完成しました、この点、最初から哨戒機として開発されたP-1は自己完結性の高い航空機と言えるでしょう。
P-1四号機を撮影し、岐阜に久々に展開していきなりP-1哨戒機を撮影できたのならば言うことは無しだ、と。幸運を喜んでいたところ、P-1は一機ではなく二機が飛んでいる、即ち、この日は四号機のほか三号機も岐阜を離陸している、という事をお教えいただきました。
ただ、三号機はそろそろ海上自衛隊へ引き渡しなので、岐阜を離陸して第51航空隊の厚木航空基地へ向かったのでは、という推測をお教えいただきまして、・・・、こういうのをフラグというのでしょうか、四号機着陸の後一時間と十分ほど経ったところを、・・・、頭上をそろそろ聞き覚えのあるところとなったエンジン音が。
これはP-1哨戒機三号機です。一度岐阜基地上空をフライパスしたのち、機体は大きく旋回しました。まさしく三号機でして、海上自衛隊へ引き渡しを間近に控えたP-1哨戒機三号機が岐阜基地を離陸してのち、試験飛行などを終えて岐阜基地へと戻ってきたところ。
岐阜基地の四発機といいますと、これまでは川崎重工岐阜工場でのP-3C哨戒機を示すものでしたけれども、P-3C哨戒機の定期整備などは今後厚木航空基地に隣接する日飛、つまり日本飛行機に託されることとなり、今後は岐阜の川重、P-1哨戒機の製造と定期整備を重点化することとなる。
一日でP-1哨戒機二機を撮影できたのは、今回が初めてやもしれません。P-1の三号機には厚木への引き渡しを間近とするあかしとして垂直尾翼に〝51”、第51航空隊の番号が記されていました。このほか、様々な写真を撮影でき、撤収しました。やはり岐阜基地の平日は凄いですね。
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