北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

伊豆大島ラハール災害への自衛隊伊豆大島災統合任務部隊が任務完了

2013-11-09 23:43:09 | 防災・災害派遣

◆任務完了!、20970名が災害派遣

 防衛省によれば昨日、伊豆大島災害は伊豆大島での行方不明者捜索が終了し、東京都知事より撤収要請が出され、任務を完了しました。

Iimg_4567 東京都知事の災害派遣要請に応じ派遣を開始して以来その任務が完了するまでの派遣期間は10月16日から11月8日まで、災害派遣部隊の規模は、延べ派遣人員20970名、派遣車両延べ5120両、航空機延べ80機、艦船延べ17隻が派遣、東日本大震災以降ではかなりの規模の派遣と言えるでしょう。

Mimg_5260 特筆すべきは10月20日の防衛大臣命令による統合任務部隊編制で、この司令部機能と部隊運用の集約化を迅速に行えたことは、特筆に値するでしょう。また、これは自衛隊全般に言える事で、今回も、というところでしょうが、即応性が非常に高かったことを特筆しておきます。

Img_4136 他方、今回の災害派遣は、大規模な陸上部隊の展開していない地域への海上自衛隊輸送艦のLCACによる揚陸実施における所要時間の意外な大きさやLCACの稼働率、更には東日本大震災発災時より指摘されていた海上自衛隊の海上輸送能力の限界が一つの教訓として改めて提示された、といえるかもしれません。

Gimg_2747 展開能力ですが、現在検討が進められている防衛計画の大綱の改定検討では現在400両の定数となっている戦車定数を更に100両を減らす検討の下進められているとの報道もありますので、今後は少ない戦車部隊を迅速に展開させ機動運用に充てる必要性が出てきますので、その機動力のためにも輸送艦の増勢は望みたいところ。

Img_0296 なお、災害派遣任務は、最後に実施されているものとして、伊豆大島より台風の接近に伴い23区内へ避難していた病院入院患者の入間基地から伊豆大島へのC-1輸送機による帰島支援で、担架のまま伊豆大島へ戻ることが可能な航空機としてC-1輸送機が活躍しています。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (5)
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