■次世代戦闘機i3 FIGHTER計画
防衛省はF-2戦闘機後継機として2018年から開発を本格化させるF-3戦闘機計画を推進中ですが、この事業について動きがあったようです。
次期戦闘機F-3開発、防衛省が進める世界初の第六世代戦闘機開発について、次期中期防衛力整備計画に盛り込まず、事実上棚上げにするとの方針がロイター通信等複数の報道で明らかとなりました。当初案では2018年夏までに次期戦闘機の仕様を画定し、国産開発、多国間国際共同開発、外国製第六世代戦闘機導入かを決定する方針で進められていました。
ステルス機としてレーダーに映りにくく、超音速巡航性能があり離れた最前線に素早く駆け付けられて、敵戦闘機との格闘戦にすごく強い、こうした認識では残念ながら要求仕様となり得ません、次世代機として開発するのですから、周辺国が将来開発するであろう次世代機機を想定し、自衛隊が行う作戦体系へどう関与するか含め、明確にせねばならない。
F-2戦闘機後継機としての将来戦闘機は90機程度の導入が目指され、総事業費は開発費から量産費用に整備費用と治具調達まで含め4兆円に達する巨大防衛事業となっており、第六世代戦闘機開発では世界に先んじて進められている具体計画である事から、2018年の計画具体化と次期中期防衛力整備計画へどの程度前進するか、世界から注目を集めています。
i3 FIGHTER、防衛省防衛装備庁は現在進められているATD-X先進技術実証機X-2実験機による技術実証試験を経て、現在のF-2戦闘機後継機となるF-3戦闘機を国産開発する計画を進めています。計画名称i3 FIGHTERとは情報化Informed、知能化Intelligent、瞬時Instantaneous、を包括する防衛省の第六世代戦闘機観を反映した名称となっています。
情報要求RFI、次世代戦闘機開発参画企業へする一般競争入札公告公示情報を示すには、防衛省が第六世代戦闘機の概略を明示した上で、こうした任務を行うための性能を持つ航空機を開発できる企業を募りたい、と発表しなければなりません。しかし、防衛省では第六世代戦闘機の概略が曖昧模糊としており、情報要求RFIを示すには至っていないという。
第六世代戦闘機、現在航空自衛隊が導入を開始しているF-35戦闘機は第五世代戦闘機で、アメリカ空軍のF-22戦闘機を鏑矢とする新世代戦闘機が第五世代戦闘機であり、第六世代戦闘機は各国が概念構築中の次世代戦闘機となります。ロシアがT-50試作機を実用化したSu-57戦闘機も中国のJ-20戦闘機やJ-31戦闘機も第五世代戦闘機で、自衛隊F-3戦闘機はその次世代となる。
海外製戦闘機を導入しようにも、第五世代戦闘機を最初に開発したアメリカでさえ国防高等研究計画局が第六世代戦闘機概念構築を本格化させたのは2013年で、大陸間飛行が可能な戦闘爆撃機能力を担う大型ステルス戦闘機となるのか、未知数です。機体規模に上限がある空母艦載機にF/A-18E後継機となるF/A-XX計画があり、初の第六世代機となり得る。
日本の第六世代戦闘機開発はi3 FIGHTERの完成を2022年から2031年までの期間に初飛行を行うとして進められています。この為には確かに2018年夏に情報要求RFIを示す必要がありますが、防衛装備庁は第六世代戦闘機をシンポジウム等でカウンターステルス能力、情報知能化、瞬間撃破力、外部センサー連帯、としか定義を明確としていないのです。これでは企業も防衛省がどんな戦闘機を欲しているか分らない。
F-35やF-22戦闘機の能力を慎重に視てゆきますと、カウンターステルス能力、情報知能化、瞬間撃破力、外部センサー連帯、といった能力は標準装備されているもの、中にはF/A-18EやEF-2000等第四.五世代戦闘機が既に有している技術も多く、これではi3 FIGHTERは開発要求の時点で遅れてやってきた第五世代戦闘機で収まりかねません。こうした視点から、一旦棚上げ、としたのでしょう。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
防衛省はF-2戦闘機後継機として2018年から開発を本格化させるF-3戦闘機計画を推進中ですが、この事業について動きがあったようです。
次期戦闘機F-3開発、防衛省が進める世界初の第六世代戦闘機開発について、次期中期防衛力整備計画に盛り込まず、事実上棚上げにするとの方針がロイター通信等複数の報道で明らかとなりました。当初案では2018年夏までに次期戦闘機の仕様を画定し、国産開発、多国間国際共同開発、外国製第六世代戦闘機導入かを決定する方針で進められていました。
ステルス機としてレーダーに映りにくく、超音速巡航性能があり離れた最前線に素早く駆け付けられて、敵戦闘機との格闘戦にすごく強い、こうした認識では残念ながら要求仕様となり得ません、次世代機として開発するのですから、周辺国が将来開発するであろう次世代機機を想定し、自衛隊が行う作戦体系へどう関与するか含め、明確にせねばならない。
F-2戦闘機後継機としての将来戦闘機は90機程度の導入が目指され、総事業費は開発費から量産費用に整備費用と治具調達まで含め4兆円に達する巨大防衛事業となっており、第六世代戦闘機開発では世界に先んじて進められている具体計画である事から、2018年の計画具体化と次期中期防衛力整備計画へどの程度前進するか、世界から注目を集めています。
i3 FIGHTER、防衛省防衛装備庁は現在進められているATD-X先進技術実証機X-2実験機による技術実証試験を経て、現在のF-2戦闘機後継機となるF-3戦闘機を国産開発する計画を進めています。計画名称i3 FIGHTERとは情報化Informed、知能化Intelligent、瞬時Instantaneous、を包括する防衛省の第六世代戦闘機観を反映した名称となっています。
情報要求RFI、次世代戦闘機開発参画企業へする一般競争入札公告公示情報を示すには、防衛省が第六世代戦闘機の概略を明示した上で、こうした任務を行うための性能を持つ航空機を開発できる企業を募りたい、と発表しなければなりません。しかし、防衛省では第六世代戦闘機の概略が曖昧模糊としており、情報要求RFIを示すには至っていないという。
第六世代戦闘機、現在航空自衛隊が導入を開始しているF-35戦闘機は第五世代戦闘機で、アメリカ空軍のF-22戦闘機を鏑矢とする新世代戦闘機が第五世代戦闘機であり、第六世代戦闘機は各国が概念構築中の次世代戦闘機となります。ロシアがT-50試作機を実用化したSu-57戦闘機も中国のJ-20戦闘機やJ-31戦闘機も第五世代戦闘機で、自衛隊F-3戦闘機はその次世代となる。
海外製戦闘機を導入しようにも、第五世代戦闘機を最初に開発したアメリカでさえ国防高等研究計画局が第六世代戦闘機概念構築を本格化させたのは2013年で、大陸間飛行が可能な戦闘爆撃機能力を担う大型ステルス戦闘機となるのか、未知数です。機体規模に上限がある空母艦載機にF/A-18E後継機となるF/A-XX計画があり、初の第六世代機となり得る。
日本の第六世代戦闘機開発はi3 FIGHTERの完成を2022年から2031年までの期間に初飛行を行うとして進められています。この為には確かに2018年夏に情報要求RFIを示す必要がありますが、防衛装備庁は第六世代戦闘機をシンポジウム等でカウンターステルス能力、情報知能化、瞬間撃破力、外部センサー連帯、としか定義を明確としていないのです。これでは企業も防衛省がどんな戦闘機を欲しているか分らない。
F-35やF-22戦闘機の能力を慎重に視てゆきますと、カウンターステルス能力、情報知能化、瞬間撃破力、外部センサー連帯、といった能力は標準装備されているもの、中にはF/A-18EやEF-2000等第四.五世代戦闘機が既に有している技術も多く、これではi3 FIGHTERは開発要求の時点で遅れてやってきた第五世代戦闘機で収まりかねません。こうした視点から、一旦棚上げ、としたのでしょう。
北大路機関:はるな くらま
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