■KC-30ボイジャー小牧へ
ボイジャーが小牧にやってきました、とはいっても有名な恒星間探査衛星が落下してきたのではありません、ボイジャーとはオーストラリア空軍空中給油機の愛称だ。

日豪共同訓練をどうするか。久々に小牧基地へ撮影へと参りましたらば日豪の空中給油輸送機が、今日の訓練どうするか相談していました。いや、相談しているのは見た目なのですが、KC-30A空中給油機とKC-767空中給油輸送機が機首を突き合わせているとつい。

オーストラリア空軍のKC-30A空中給油輸送機が訓練の為に日本へ展開しています、三月から長期滞在というものでして、共同訓練と云うよりはホームステイのような長期間となっていますが、ボーイングとエアバスの空中給油機が並ぶ様子はある意味貴重といえます。

KC-30A空中給油機とは、エアバスA330MRTTのオーストラリア空軍正式名称となっていまして、MRTTとはマルチロールタンカートランスポートというもの。そしてエアバスA330MRTTそのものは航空自衛隊にKC-767に続く給油機として提案されたこともある。

エアバスA-330の機体を応用したエアバスA330MRTTは、機体部分が旅客機仕様のままとなっていまして最大300名の人員を輸送できるとのこと。そして空中給油機は通常、胴体下半分を給油用燃料層となっていますが、本機種では貨物区画として使用可能という。

ボイジャーの愛称、旅客機型のキャビンを採用しているので旅客機の様に窓があるのか、これが知識として知っていても日豪の機体を並ぶと気づく。KC-767は貨物型を採用していますので座席を並べる事は出来るのですが基本はパレット輸送用、人が載ると息苦しい。

KC-30A空中給油機はキャビン部分を貨物仕様とした場合には最大45tのパレット貨物を輸送可能ということなのですが、その際には貨物扉を設置する貨物仕様としなければならず、いまのこところオーストラリア空軍KC-30Aはそうした派生型は採用されていません。

KC-767と比較しますとKC-30Aのほうが大きく見えますが数字を見ますと実際その通りで、KC-767は全長が48.51mで全高は15.90mと全幅 47.57mという、これはKC-767の原型機がボーイング767-200ER貨物型というボーイング767シリーズ小型版を用いたため。

米欧比較と云う訳では無いのですがKC-30Aは全長58.80 m ありまして全高は17.40 m でして翼幅60.3 mで最大離陸重量233 tとなっています。KC-30Aは最大燃料容量が111.00tとなっていますがKC-767は最大燃料搭載量72.877 tですので、こちらも二回りほど多い。

ボーイング767-200ER貨物型は、しかしその設計上の航続距離が大きく航続距離は14075kmとなっていまして、対するKC-30Aの航続距離は12500 kmです。自衛隊がKC-767とした背景には、KC-30Aが開発される前であった事と、E-767の存在がある。

E-767早期警戒管制機として航空自衛隊はボーイング767シリーズを運用していますし、一時期は政府専用機として中古のボーイング767検討が報じられた事もありました。そして更なる増強の際に自衛隊はKC-767改良型のKC-46を採用、既に2機が美保基地に居る。

小牧基地ですのでC-130輸送機も並んでいます。このC-130も随分と古くなっていますが、C-2輸送機に置換えるのか、改めてC-130J輸送機を輸入するのか。フランスやドイツはA-400M輸送機でC-160輸送機を置換えつつ、しかしC-130HはC-130Jで置換えました。

KC-130空中給油輸送機も駐機していました。C-130輸送機には低速性能や戦術輸送機としての利点もあるのですが、自衛隊のC-130Hは国産のC-1輸送機よりも航続距離が長く海外派遣に重宝された経緯があり、この点考えればC-2輸送機の利点も見えてくるのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
ボイジャーが小牧にやってきました、とはいっても有名な恒星間探査衛星が落下してきたのではありません、ボイジャーとはオーストラリア空軍空中給油機の愛称だ。

日豪共同訓練をどうするか。久々に小牧基地へ撮影へと参りましたらば日豪の空中給油輸送機が、今日の訓練どうするか相談していました。いや、相談しているのは見た目なのですが、KC-30A空中給油機とKC-767空中給油輸送機が機首を突き合わせているとつい。

オーストラリア空軍のKC-30A空中給油輸送機が訓練の為に日本へ展開しています、三月から長期滞在というものでして、共同訓練と云うよりはホームステイのような長期間となっていますが、ボーイングとエアバスの空中給油機が並ぶ様子はある意味貴重といえます。

KC-30A空中給油機とは、エアバスA330MRTTのオーストラリア空軍正式名称となっていまして、MRTTとはマルチロールタンカートランスポートというもの。そしてエアバスA330MRTTそのものは航空自衛隊にKC-767に続く給油機として提案されたこともある。

エアバスA-330の機体を応用したエアバスA330MRTTは、機体部分が旅客機仕様のままとなっていまして最大300名の人員を輸送できるとのこと。そして空中給油機は通常、胴体下半分を給油用燃料層となっていますが、本機種では貨物区画として使用可能という。

ボイジャーの愛称、旅客機型のキャビンを採用しているので旅客機の様に窓があるのか、これが知識として知っていても日豪の機体を並ぶと気づく。KC-767は貨物型を採用していますので座席を並べる事は出来るのですが基本はパレット輸送用、人が載ると息苦しい。

KC-30A空中給油機はキャビン部分を貨物仕様とした場合には最大45tのパレット貨物を輸送可能ということなのですが、その際には貨物扉を設置する貨物仕様としなければならず、いまのこところオーストラリア空軍KC-30Aはそうした派生型は採用されていません。

KC-767と比較しますとKC-30Aのほうが大きく見えますが数字を見ますと実際その通りで、KC-767は全長が48.51mで全高は15.90mと全幅 47.57mという、これはKC-767の原型機がボーイング767-200ER貨物型というボーイング767シリーズ小型版を用いたため。

米欧比較と云う訳では無いのですがKC-30Aは全長58.80 m ありまして全高は17.40 m でして翼幅60.3 mで最大離陸重量233 tとなっています。KC-30Aは最大燃料容量が111.00tとなっていますがKC-767は最大燃料搭載量72.877 tですので、こちらも二回りほど多い。

ボーイング767-200ER貨物型は、しかしその設計上の航続距離が大きく航続距離は14075kmとなっていまして、対するKC-30Aの航続距離は12500 kmです。自衛隊がKC-767とした背景には、KC-30Aが開発される前であった事と、E-767の存在がある。

E-767早期警戒管制機として航空自衛隊はボーイング767シリーズを運用していますし、一時期は政府専用機として中古のボーイング767検討が報じられた事もありました。そして更なる増強の際に自衛隊はKC-767改良型のKC-46を採用、既に2機が美保基地に居る。

小牧基地ですのでC-130輸送機も並んでいます。このC-130も随分と古くなっていますが、C-2輸送機に置換えるのか、改めてC-130J輸送機を輸入するのか。フランスやドイツはA-400M輸送機でC-160輸送機を置換えつつ、しかしC-130HはC-130Jで置換えました。

KC-130空中給油輸送機も駐機していました。C-130輸送機には低速性能や戦術輸送機としての利点もあるのですが、自衛隊のC-130Hは国産のC-1輸送機よりも航続距離が長く海外派遣に重宝された経緯があり、この点考えればC-2輸送機の利点も見えてくるのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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