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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

戦闘工兵は陸自の弱点【2】現行装備は16式機動戦闘車や即応機動連隊に随伴不能!地雷処理と障害除去に敵前架橋

2023-01-28 20:01:59 | 防衛・安全保障
■遅すぎる施設科部隊装備
 現代戦は速度であり地上戦も一時間の遅滞行動にはまれば敵は次の地雷原と陣地を構築し十時間の遅滞に繋がります。

 105mm砲を搭載している16式機動戦闘車ならばL9破壊砲を搭載できます、特に昔ながらの防御陣地に対して重迫撃砲や155mm榴弾砲とさえ上回る、工兵用の装備、大きな威力を発揮するもの、L9破壊砲ならば射程から高度な火器管制装置は不要ですので砲塔上面の部分に余裕が生まれますから、ここに70式地雷原処理装置を搭載することは可能でしょう。

 70式地雷原処理装置は人員用通過経路を啓開するための装備であり、車両用地雷原を無力化するには充分な装備ではありませんが、92式地雷原処理装置よりも取り回しが容易です。防御地雷原などはL9砲で防御陣地を破壊しつつ地雷処理を行えば、危険を最小限に押さえて攻撃前進が可能となります。なによりこのほうが上部に載せられるだけ機動力が高い。

 施設作業車は車体部分が73式牽引車であり、92式地雷原処理車もまた車体部分は73式牽引車です。汎用性の高さから良い装備とは考えるのですが、最高速度50km/hと、96式装輪装甲車や16式機動戦闘車に随伴できる速度ではありません。もちろん90式戦車や10式戦車にも随伴は難しいでしょう。16式機動戦闘車の車体だから随伴する事が可能なのです。

 A型フレームクレーンを、おそらく車体配置から搭載できるでしょう。そしてウインチも。これがあれば倒木や障害を除去する際に活用できますし、故障車両の牽引などにも使えるかもしれません。A型フレームクレーンは複雑な作業はできませんが、専用クレーンほど場所をとりません、使い難くともクレーン、工兵戦闘車に装備するだけで用途の幅は広がる。

 16式機動戦闘車の車体を用いた場合、即応機動連隊にも随伴できますが、戦車連隊戦闘団のような北海道の総合近代化師団や旅団の機械化部隊にも随伴は可能です、不整地突破能力は戦車には後塵を拝することは確かですが、路上機動性が高いため、戦車に総合的に随伴できます、少なくとも45km/hの75式ドーザ装置よりは早く移動できるのは確かだ。

 16式機動戦闘車、派生型の施設科装備としまして、もう一つ必要な装備は架橋装備です。ただ、90式戦車が通行可能という架橋装置を16式機動戦闘車の車体に搭載できるのかは、真剣に検討しなければなりません。現在陸上自衛隊では91式戦車橋を用いていますが、こちらも車体は74式戦車の車体であり、74式戦車の最高速度は53km/hでしかありません。

 ボクサー装輪装甲車、ドイツ製のモジュール装輪装甲車で欧州での標準装輪装甲車となりつつあるほか、インド太平洋地域ではオーストラリア軍が採用し先日運用が開始されました。実は戦車橋というのは重い印象がありましたので、戦車の車体を転用するか、トラックに搭載するほかないと思っていたのですが、ドイツはこれをボクサーに積んでいました。

 レグアル戦車橋というボクサー装輪装甲車の車体にレオパルド2A7戦車が通行可能という戦車橋を搭載したものです。ボクサー装輪装甲車はモジュール装甲車となっていますので、これも搭載できる余地はあったのかもしれませんが、重い車両か巨大なトラックに搭載するという印象のあった装備を装輪装甲車に搭載したのは、載せられるのかと驚きといえる。

 16式機動戦闘車の車体に、こうした架橋装置は搭載できないものでしょうか。ボクサーと比べれば16式機動戦闘車の車体はそれほど大きくはない、こう思われるのかもしれない一方、日本でもっとも重量のある戦車は90式戦車の50tですので、ドイツのように70t近い戦車を通す必要はありません、すると橋梁装置についても若干は軽い、はずなのですよね。

 装輪装甲車にこうしたものを搭載する必要性の根拠は、やはり速度が大きいという事です、そしてレグアル戦車橋がおもしろい発想で開発されていまして、40tまでの通過用橋梁と主力戦車を渡すことができる橋梁、一見非効率に思われるかもしれませんが、橋を二種類開発しているのですね、ただ肝心の搭載する車両そのものは同じなのです、互換性がある。

 レグアル戦車橋は、戦車部隊かそれ以外の緊急展開部隊をわけたものといえまして、装輪装甲車を装備している部隊がすべて戦車を伴っているわけではない、こういう発想で区分したのでしょう。なお、装輪装甲車用のほうが、強度に余裕がある分だけ、全長が長くなっているという、陸上車輛にとり軽量とは戦略機動性という原則に不思議に重なるもの。

 HMEE機動工兵車両、ここまで16式機動戦闘車の派生型が必要だ、とこう強調してきましたが、もう一つ自衛隊に必要な車両はイギリスのJCB社が開発しているHMEE機動工兵車両です、これは装甲化された道路障害作業車のような用途に当てられるもので、そしてここが重要なのですやキャビン部分へ装着する装甲化キットがあり、防御力が多少高い。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-千葉,北習志野の焼き鳥屋さん"おおすぎ"はインターネット時代のオアシス

2023-01-28 14:11:56 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 おおすぎ、まつしげ、くらま、大杉漣さんや松重豊さんはじめこの人は素晴らしい俳優さんだなあと思っていますとその名のお店を見つければ入ってゆく事も多い。

 インターネットよりも自分の感覚を信じて、こう言い続けているのですがやはり不慣れな街は難しい、そこで北習志野ではスマートフォンを活用して散策してみたのですが、なるほど、食べログなんかの情報は更新が遅いと、ラストオーダー30分前に到着したつもりが。

 空挺団降下訓練始めの日、北習志野で途中下車の旅としましたのは、実は習志野というのは鉄道で千葉に行くのは相当大回りする場所、時計を見ればホテルのある駅前まで戻れば間に合わない為ですが、行けばその時間は今の閉店時間、ということもあるのですね。イタリアン、食べたかった。

 イタリアンな気分でしたが、しかし時間帯が一定を過ぎれば閉店だらけになり、折角の散策が夕食はコンビニ飯となってしまう、これは避けたい、いや避けなけれならないがどうしたものか、そんな時にとう色のお店が見えまして、クリーニング屋にも一瞬見えました。

 焼き鳥かあ、大将さんが美味しそうな香りと共に焼き上げていまして、これ一瞬馴染みのお好み焼き屋さんにも似ていたのですが、大将ヤッテルウ?的な気軽さで暖簾を、潜ろうと思いつつ勝手口を開けてしまい、そうではなく玄関風の入り口からなかへとはいります。

 ウィスキーハイボールで先ず一杯、こういうところは先ず焼き上げるまでに最初の一杯を頼まないと女将さんとの会話がはずまない、座って落ち着くと先客の方はもう帰ろうかというところで、時間は大河ドラマどうする家康第一話がそろそろ終わるという頃合いで。

 御通し、注文する前に一息と一口いけるのは本当にありがたい、疲れているので空腹感も凄いのです、さて注文というところですが、一回あたり複数本注文すれば良いので、しかし先客の方曰くどれも美味しいらしい、では、一本ずつ全部一通り、試してみればいいか。

 インターネットの情報、しかし、食べログではまともな写真のない居酒屋、これは後で調べてわかったのですが、しかし直感で、ここののれんがでているからは行ってみよう、と暖簾をくぐった焼鳥屋さんが、すごく美味しく、アットホームなオアシスという印象のお店です。

 大将さん、そろそろ暖簾を仕舞おうかという頃合いに家電量販店の袋を下げた当方みたいな来客ですけれども、女将さんがこういうひとですから、と世間話とともに、なにか友人の親戚のおばさん家に行ったみたいだなあと、ハイボールを口に運びます、これが美味い。

 アットホームとは、と聞き返されそうですが、単純にカウンターやテーブルなどがなく、畳の上にカーペットを敷きましてちゃぶ台くらいのテーブルに座布団で落ち着きながら一杯やれる、ありそうでなかなか無いような最初以外敷居の無い居心地の良さがあります。

 焼き鳥は、美味しかった。焼き立てなのだけれども、そうこういうお店は雰囲気も味わいの一つなのですね。そしてテレビは卓上に小さいのは、必殺仕事人2023までコンパクトテレビでみれてしまった、という。やはり散策には情報よりも直感が必要と感じました。

 シオよりタレの方がうまいんだよ、大将が最初の注文で乗り気でなかったようなのは当方が最初すべてシオで注文したからのようで、なるほど、タレ、これは自信があるのだというのは一口齧ってわかった、おいしいです。それにレモンサワーとも良く合うおいしさ。

 必殺仕事人2023とともに焼き鳥、タブレットPCくらいの大きさのテレビなのですが、習志野の世間話と、時代劇と、美味しい焼き鳥に、一軒家のストーブ前の暖かさ、やっぱりインターネットの食べ物屋さんサイト情報なんてあてにならないなあ、なんておもったり。

 スペイン料理かあ。駅への帰路にもう一つ気になるお店がありまして、しかもここは深夜営業しているようだ、ただ、疲れたのでまた今度、いつになるか分らないけれどもパエリア美味しそうだ、と考えつつ、北習志野は面白いという印象とともにホテルへ戻りました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ供与のエイブラムス戦車は最新のM-1A2型,デジタル戦場に対応し数十分で100kmの楔を打ち込む

2023-01-28 07:00:56 | 先端軍事テクノロジー
■臨時情報-ウクライナ情勢
 デジタル戦場というものは孤立しているようでもデータリンクにより火力と補給で常に結びつき、一見無謀な集合と分散により相手の中枢を打撃可能です。

 アメリカ政府はウクライナへ供与するM-1戦車について湾岸戦争で活躍したM-1A1戦車ではなく最新型のM-1A2戦車になる方針を示しました。M-1A1とM-1戦車の場合は主砲が105mm砲から120mm砲となった点で大きな違いがあるのですが、M-1A1から今のM-1A2への改良は車両システムがアナログ方式からデジタル方式となった点で大きな違いがある。

M-1A1とM-1A2ですが、アナログとデジタルの違いとしまして、一番わかりやすい表現は90式戦車と10式戦車という違いでしょうか、いや10式戦車の場合は車両制御システムから駆動系まで一新され、一時は第四世代戦車と称された程なのですが、乗員が音声通信により部隊の連携を展開するのに対して、データリンクでは画面上で情報連携が可能です。

 90式戦車の乗員の方によれば今の戦車はゲームの様な分り易さがすくなくとも戦闘に際してはある、こう説明して頂いた事が有るのですが、10式戦車についてはゲームよりも進んでいる、と云われたものです。あそこまで情報共有なゲームでは成り立たない、再現すると100円硬貨を使わないので商売が成り立たなくなる、という程進んでいるとの事でした。

 M-1A2戦車、世界最強と云い得る。主砲についてはドイツのレオパルド2A6の方が砲身が長く初速が高いのですが、戦闘システムについての更新頻度がM-1A2の方が高く、総合的には高い水準です。もっとも主砲については日本の90式戦車や10式戦車のような自動装填装置をどちらも採用していませんし、目標自動追尾性能も無く、と日本人としては思う。

 アメリカ軍の戦車、最大の問題はディーゼルエンジンではなくガスタービンエンジンを採用している為に、とんでもない加速性能がある一方で燃費が、アメリカでなければ1500ℓの燃料タンクを毎日何度も給油して満タンにできないという、持てる国の為の主力戦車という厳しい事情があります、排気お凄い為にフィルター交換の頻度が高く整備負担が凄い。

 T-72戦車やT-90戦車に対してであれば、破滅的な優位を発揮できる、それがM-1A2です、ただ、アメリカ軍の後方支援基盤を前提に設計されている戦車ですので一種、良いとこのお嬢様を一般家庭が嫁に迎える覚悟が必要な戦車だ。ただ、ガスタービンエンジンにより一気に数十分で100km位楔を打ち込むように前進、相手の戦線を瓦解させられる戦車です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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