■防衛フォーラム
今回も海兵隊関連の話題を。
アメリカ海兵隊は野戦防空能力強化へ陸軍防空砲兵へ教育支援を求めています。これは陸軍の防空砲兵射撃管制指揮官課程教育へ海兵隊士官を初めて受け入れたもので、海兵隊は2024年7月、キャンプペンドルトンの第3海兵航空団第38海兵航空管制群より要員を派遣、三週間にわたり陸軍のペトリオットミサイル研修課程を受けたものです。
水陸両用作戦を主任務としていたアメリカ海兵隊は、必要であれば上陸任務に際し海軍のイージス艦から防空援護を受けることが可能でした、イージス艦の配備数は年々増強され、またイージス艦が搭載するスタンダードミサイルもSM-2からSM-6へ転換したことで射程が大幅に延伸していました、しかしそれは上陸作戦の身において機能します。
海兵沿岸連隊、大きな転換点はアメリカ海兵隊がインド太平洋地域での中国との緊張を受け、水陸両用作戦部隊から沿岸砲兵部隊へ、1940年代初頭までの運用に回帰した事で、自隊防空は海兵隊自身が行う必要が生じ、1990年代まで海兵隊が配備していたホーク地対空ミサイルの後継となる装備を2020年代に配備する必要が生じたための措置です。
■防衛フォーラム
部隊を離党に分散させなければならない状況でどのように防空基盤を構築するかは日本も当事者として課題に。
海兵隊は陸軍の協力支援を受けるとともにワシントン州ルイスマッコード統合基地での空軍州兵参加についても進めています。空軍州兵の防空教育訓練参加は5月に行われたという。アメリカ海兵隊の防空強化は喫緊の課題となりつつある。陸軍の防空砲兵射撃管制指揮官課程教育へ海兵隊士官を派遣したアメリカ海兵隊は、既に課題に直面した。
当初想定した島嶼部での戦いの前に既に今年1月に空からの攻撃に曝されています、それはシリアヨルダン国境に展開しているタワー22前哨基地が無人機攻撃を受け3名の海兵隊員が戦死し、このタワー22前哨基地での3名の戦死と数十名の負傷者が出た攻撃に続き、8月9日にもシリアのルマリン補助飛行場が無人機攻撃を受け8名が負傷した。
海兵隊は現時点でMRIC中距離迎撃能力という新しい防空装備調達を計画しており、MR海兵沿岸防空大隊を海兵沿岸連隊に組み込みます。MRIC中距離迎撃能力、想定されている装備は射程60kmで20発のミサイルを装備するものとなっています。ただ、海兵沿岸防空大隊は、既に海兵沿岸連隊の編成が始まっているものの未だ具現化していません。
■防衛フォーラム
自衛隊も戦闘ヘリコプターについて真面目に考えて欲しい、高高度を滞空する無人航空機が上陸を試みる船団に攻撃を加えても出来る事はなく広域防空艦に一斉に落とされてしまう。
アメリカ海兵隊は沖縄近海で初の対艦ミサイル攻撃訓練を実施しました、地対艦ミサイルによるものではなく攻撃ヘリコプターによるもので、6月26日に実施されました。31MEU第31海兵遠征群第262海兵中型可動翼機飛行隊に配備されたAH-1Z攻撃ヘリコプターが実施したもので、太平洋上での海兵隊対艦攻撃訓練はこれが初めて。
第262海兵中型可動翼機飛行隊はMV-22オスプレイ可動翼機を装備する部隊ですが、MEU編成に際して混成航空部隊編成へ臨時改組し、AH-1Zバイパーを装備しました。沖縄近海での訓練では最近配備開始された撃ちっ放し方式のAGM-179統合空対地ミサイルを使用、曳航された標的船に対して正確に命中、これを破壊したとのこと。
この訓練ではAH-1ZとともにUH-1Yヴェノム軽多用途ヘリコプターが随伴し、FARP前方再武装燃料補給の訓練も実施しました。AGM-179統合空対地ミサイルはヘルファイアミサイルやマーベリックミサイルの後継に当たるもので、2022年には射程を従来の9kmから18kmへ大幅に延伸した改良型も開発、運用に際する生存性を強化しています。
■防衛フォーラム
B-2よりもF-2が必要なきも。
アメリカ空軍はクイックシンク船舶攻撃誘導爆弾試験を実施しました。この試験は7月にメキシコ湾上で実施され、B-2戦略爆撃機が使用されています。メキシコ湾上に遊弋する標的船には退役した貨物船モナークカウンテスが用いられ、改良型のJDAM誘導爆弾により実施、目標に命中し標的船は水没したとのこと。
クイックシンク船舶攻撃誘導爆弾というJDAMの改良型は、従来の爆弾は目標を逸れて海面に着弾した場合に反跳することがあり、これはスキップボミングという第二次大戦中の爆撃機からの船舶攻撃手法ではあったのですが、高高度から投下する爆弾の場合は大きく跳ねすぎ威力圏外に飛び出してしまうことがあり、弾頭形状を変えることとした。
B-2戦略爆撃機によるクイックシンク船舶攻撃誘導爆弾運用は、2022年に先行して実施されたF-15Eストライクイーグル戦闘爆撃機による試験に続くもので、アメリカ空軍では巡航ミサイルや海軍の潜水艦が用いる魚雷などよりも遥かに安価な誘導爆弾を用いることで、膨大な輸送船弾などに対する有用な打撃力を空軍が整備する事を期しています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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今回も海兵隊関連の話題を。
アメリカ海兵隊は野戦防空能力強化へ陸軍防空砲兵へ教育支援を求めています。これは陸軍の防空砲兵射撃管制指揮官課程教育へ海兵隊士官を初めて受け入れたもので、海兵隊は2024年7月、キャンプペンドルトンの第3海兵航空団第38海兵航空管制群より要員を派遣、三週間にわたり陸軍のペトリオットミサイル研修課程を受けたものです。
水陸両用作戦を主任務としていたアメリカ海兵隊は、必要であれば上陸任務に際し海軍のイージス艦から防空援護を受けることが可能でした、イージス艦の配備数は年々増強され、またイージス艦が搭載するスタンダードミサイルもSM-2からSM-6へ転換したことで射程が大幅に延伸していました、しかしそれは上陸作戦の身において機能します。
海兵沿岸連隊、大きな転換点はアメリカ海兵隊がインド太平洋地域での中国との緊張を受け、水陸両用作戦部隊から沿岸砲兵部隊へ、1940年代初頭までの運用に回帰した事で、自隊防空は海兵隊自身が行う必要が生じ、1990年代まで海兵隊が配備していたホーク地対空ミサイルの後継となる装備を2020年代に配備する必要が生じたための措置です。
■防衛フォーラム
部隊を離党に分散させなければならない状況でどのように防空基盤を構築するかは日本も当事者として課題に。
海兵隊は陸軍の協力支援を受けるとともにワシントン州ルイスマッコード統合基地での空軍州兵参加についても進めています。空軍州兵の防空教育訓練参加は5月に行われたという。アメリカ海兵隊の防空強化は喫緊の課題となりつつある。陸軍の防空砲兵射撃管制指揮官課程教育へ海兵隊士官を派遣したアメリカ海兵隊は、既に課題に直面した。
当初想定した島嶼部での戦いの前に既に今年1月に空からの攻撃に曝されています、それはシリアヨルダン国境に展開しているタワー22前哨基地が無人機攻撃を受け3名の海兵隊員が戦死し、このタワー22前哨基地での3名の戦死と数十名の負傷者が出た攻撃に続き、8月9日にもシリアのルマリン補助飛行場が無人機攻撃を受け8名が負傷した。
海兵隊は現時点でMRIC中距離迎撃能力という新しい防空装備調達を計画しており、MR海兵沿岸防空大隊を海兵沿岸連隊に組み込みます。MRIC中距離迎撃能力、想定されている装備は射程60kmで20発のミサイルを装備するものとなっています。ただ、海兵沿岸防空大隊は、既に海兵沿岸連隊の編成が始まっているものの未だ具現化していません。
■防衛フォーラム
自衛隊も戦闘ヘリコプターについて真面目に考えて欲しい、高高度を滞空する無人航空機が上陸を試みる船団に攻撃を加えても出来る事はなく広域防空艦に一斉に落とされてしまう。
アメリカ海兵隊は沖縄近海で初の対艦ミサイル攻撃訓練を実施しました、地対艦ミサイルによるものではなく攻撃ヘリコプターによるもので、6月26日に実施されました。31MEU第31海兵遠征群第262海兵中型可動翼機飛行隊に配備されたAH-1Z攻撃ヘリコプターが実施したもので、太平洋上での海兵隊対艦攻撃訓練はこれが初めて。
第262海兵中型可動翼機飛行隊はMV-22オスプレイ可動翼機を装備する部隊ですが、MEU編成に際して混成航空部隊編成へ臨時改組し、AH-1Zバイパーを装備しました。沖縄近海での訓練では最近配備開始された撃ちっ放し方式のAGM-179統合空対地ミサイルを使用、曳航された標的船に対して正確に命中、これを破壊したとのこと。
この訓練ではAH-1ZとともにUH-1Yヴェノム軽多用途ヘリコプターが随伴し、FARP前方再武装燃料補給の訓練も実施しました。AGM-179統合空対地ミサイルはヘルファイアミサイルやマーベリックミサイルの後継に当たるもので、2022年には射程を従来の9kmから18kmへ大幅に延伸した改良型も開発、運用に際する生存性を強化しています。
■防衛フォーラム
B-2よりもF-2が必要なきも。
アメリカ空軍はクイックシンク船舶攻撃誘導爆弾試験を実施しました。この試験は7月にメキシコ湾上で実施され、B-2戦略爆撃機が使用されています。メキシコ湾上に遊弋する標的船には退役した貨物船モナークカウンテスが用いられ、改良型のJDAM誘導爆弾により実施、目標に命中し標的船は水没したとのこと。
クイックシンク船舶攻撃誘導爆弾というJDAMの改良型は、従来の爆弾は目標を逸れて海面に着弾した場合に反跳することがあり、これはスキップボミングという第二次大戦中の爆撃機からの船舶攻撃手法ではあったのですが、高高度から投下する爆弾の場合は大きく跳ねすぎ威力圏外に飛び出してしまうことがあり、弾頭形状を変えることとした。
B-2戦略爆撃機によるクイックシンク船舶攻撃誘導爆弾運用は、2022年に先行して実施されたF-15Eストライクイーグル戦闘爆撃機による試験に続くもので、アメリカ空軍では巡航ミサイルや海軍の潜水艦が用いる魚雷などよりも遥かに安価な誘導爆弾を用いることで、膨大な輸送船弾などに対する有用な打撃力を空軍が整備する事を期しています。
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