北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】春日井駐屯地創設57周年記念行事(5)3.11東日本大震災と春日井(2024-07-07)

2024-11-03 20:23:49 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■3.11東日本大震災
 訓練展示は災害派遣展示です。

 春日井駐屯地上空にUH-1J多用途ヘリコプターが展開します、明野駐屯地の第10飛行隊の所属だ。今回の訓練展示は災害派遣展示、ここからレンジャーが展開するわけでは無く、情報収集任務にあたる。一昔では被災地情報収集はOH-6が担っていた。

 UH-1J,既にOH-6D観測ヘリコプターは全廃されていますがもともと師団飛行隊には10機程度OH-6が配備され、逆にUH-1は方面航空隊の装備であった、このOH-6が1:1でUH-1に置き換えられれば良かったのだけれども、そう甘い話は無くUH-1も減っている。

 OH-6は、方面隊単位であれば映像伝送装置を搭載したUH-1を充てるのですが師団には映像伝送装置は回ってこない、だからOH-6が活躍しUH-1は輸送任務に充てられたのだけれども、UH-1だけとなると、輸送か情報収集を選択することとなります。

 災害派遣展示ということで、まず無人航空機を運用します。これ、普通科連隊や施設大隊単位でスキャンイーグルくらいが配備されるならば、駐屯地から被災地を情報収集できるのですが、なにしろ連隊といっても我が国の連隊は規模に限界があるので。

 オートバイ斥候を施設大隊本部が情報小隊より派遣します、昨年までならばここ春日井には第10偵察隊が駐屯していましたのでお手の物の情報収集なのですが、いまは豊川駐屯地にて第10偵察戦闘大隊へ改編されているため、春日井では自前の情報収集が。

 第35普通科連隊、守山駐屯地から支援に派遣です。どうやら倒壊家屋があったらしい、ということで。腕章に第35普通科連隊のパッチが鮮やかに描かれている、守山駐屯地は春日井駐屯地の春日井市はお隣の名古屋市、自動車で40分ほどの場所にあります。

 アナフィ無人機が情報収集をおこなう。フランスのパロット社製のもの。この規模の無人機は中国製のものが値段でも数でも性能でさえも圧倒しているのですが、バックドアがあることがロシアウクライナ戦争で判明しており、さすがに自衛隊では使えない。

 バックドア、というのは無人機の操縦士の位置座標がメーカーに通知され、一時期はウクライナ軍ドローンオペレータの位置がロシア側で閲覧できる状況に、ウクライナ政府の中国メーカーへの抗議によりこの状況は解除されましたが、防衛上の厳しい現実だ。

 第10施設大隊が掩体掘削装置やダンプなどを駆使して倒壊家屋の除去を開始します、実際には民間資産と謂うことで取り除くには行政上の様々な問題がありますが、災害派遣展示ではそこまで再現されない、災害という有事にも憲法上緊急条項がないゆえ。

 3.11東日本大震災、実はその二日前が日曜日で春日井駐屯地祭が行われていまして、その際の展示がこうした災害派遣展示でした、まさにその数日後にマグニチュード9、当時の隊員さんも印象深く一生忘れられない駐屯地祭であった、と語ってくれたことが。

 衛生隊の救急車が負傷者収容に出動します。自衛隊では漸く装甲救急車のよさんがつきましたが、第一線に回ってくるのはいつなのだろうか。個人的には82式指揮通信車を再生産できれば、車内容積と天井の高さから装甲救急車に最適だ、とおもうのですけれど。

 倒壊家屋に下敷きとなったよう救助者を発見し救出したところで状況終了となりました。一軒の家屋が何も無いところで倒壊してもこれだけの部隊が出動しなければならない、という災害、この二ヶ月後には能登半島豪雨もあり、考えさせられた展示でしたね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【G3X撮影速報】阪神基地サマーフェスタ2024(4)イージス艦まや,2020年と2024年(2024-07-14)

2024-11-03 20:00:22 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■イージス艦まや
 護衛艦の塗装について。

 まや、初めて視ましたのは2020年に神戸港へ初入港した際の事でした。あの頃はCOVID-19が凄いことになっていましたので、しかし大阪の方に、伝馬船というか小型船を貸し切って入港を観ようじゃあないか、とお誘いを受け、有難く乗ることに。

 神戸港初入港のイージス艦まや、神戸の摩耶山を借景に撮影、という思い切った構図を撮ったのだけれども、なにしろCOVID-19新型コロナウィルス感染症最盛期、世界中ばたばたやられている時代ですので久々の艦艇撮影に、護衛艦が輝いて見えたものです。

 輝いて見えた、それは晴天であったという背景もあるのでしょうが、実際問題、こんなに錆が目立っていたかなあ、という気もします。艦艇塗装が不十分だ、ということを暗に言いたいのですが、実際目の前にしますと、もう少し何とかならないものだろうか。

 自衛隊は忙しいのだから艦艇の塗装などよりは戦闘力だ、という反論ももしかしたらあるのかもしれませんが、国際法上、軍艦は一国を代表する法的地位を有しています、これは日本だけでなく世界に対して、日本の姿を示している訳なのです。考えてほしい。

 179の艦番号、どうも海上自衛隊はロービジ塗装にしてから艦艇の汚れが目立つようになっていると思う。汚れた軍艦、かつて東郷平八郎海軍元帥が大佐時代、清国の軍艦が汚れている様子を見て、実力を持った海軍ではない、と評したこと思い出す。

 いそしお見学、考えたなあと広報に敬意を表したい、昔これは横須賀基地のサマーフェスタで潜水艦上甲板一般公開が初めて行われた際、実質は鋼板の上をあけただけなのに人気があったのを思い出しました、最もあの頃は待ち時間五分でしたが。

 潜水艦乗艦証明書、みたいな紙片でも記念に配ることができれば、潜水艦に乗ったよ、と夏休みの絵日記でビックイベントとして小学校なんかで話題になることは間違いない。実際問題としてのったことは確かなのだからウソではないし、ねえ。

 第3師団など陸上自衛隊の装備品展示も並ぶ。陸上自衛隊が出るようになっては海洋国家ニッポンはおしまい、といわれる事が、最近身の回りで多いのですが、反撃能力整備により日本防衛の鏑矢となることが決まった、それだけ開発されている装備は凄い。

 川崎重工が開発している巡航ミサイルは、この阪神基地から撃って中国の四川省南部まで届く。ミサイルはステルス設計、四川省には核ミサイル部隊が置かれており、日本本土を狙う核の脅威に対して通常兵器の飽和攻撃により対処する事が可能に。

 専守防衛、しかし日本の場合は、無論反撃能力が不要だ、とは言わないのですが、現行憲法の状況を考えると専守防衛の本土決戦主義を貫いてほしい、本土決戦では九州は沖縄や北海道で地上戦、大阪や東京もミサイルの雨が降りますが、仕方ない。

 憲法九条、もちろん本土決戦主義を国民が分ってこの憲法を愛しているのかについては疑問符があるのですし、なにかハンナアーレントの警鐘のようなものを、これは楽天主義で理想主義という視座から感じないのでもないのですが、しかし民意でもある。

 待機車3号、中に24名分の寝台がある車両です。航空自衛隊の車両ですが、陸上自衛隊も普通科中隊に数両あってもいいような装備ではないかな、と思ったりする装備です。もう少し国は自衛官を大切にしてほしい、寝る場所くらいは、と思うのですね。

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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-愛知,一宮今伊勢はラーメン屋屋号に駆逐艦暁の名前

2024-11-03 18:29:21 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 元田中に同じ名前のラーメン屋さんが在ったよう記憶しますが軍艦の名前と同じお店というのは妙に気になるものです。ここは愛知県の今伊勢という戦艦みたいな地名の。

 暁。第二次世界大戦中に特型駆逐艦暁型の一番艦として同型艦4隻を率いる司令駆逐艦となり、しかしソロモンの海に夜戦で探照灯を敵巡洋艦に照らす挺身攻撃が敵砲火の集中を受け沈んだ、同型艦もゴジラ-1に出た駆逐艦響を例外にすべて沈んだ。

 あかつき、その名前を冠したラーメン屋さんがあるというので行ってみた、場所は愛知県一宮市、今伊勢駅の近くという。あかつき、そういえばメカゴジラの逆襲でかつやくした深海調査船も、あかつき号、という名前だったけれども、無論ラーメンとは無関係だ。

 期間限定信州味噌、ちょっと気になったのは期間限定という響きで、ここはトンコツが有名だよ、と京都までラーメンを食べにドライブするという方から散々言われていたのだけれども、期間限定という響きには勝てないので、欲望と好奇心を活かすことに。

 味噌、信州味噌とほかのみそは一風こせいあるのですね、個性、乳清といいますか、口溶けがほがらかなのだ、清涼感さえあるがいわゆるアクのようなコクはなく、そして流石はトンコツお薦めの店らしい細麺に無理なく絡む、なるほどなあと思ってしまう。

 札幌の味噌ラーメンなんかはかんすい多めの真っ黄色の太麺に絡むのだけれども、豚骨出汁が主流の、九州、北九州というよりも熊本あたりの出汁、ここは基本が細麺です。多分、炭鉱労働者が多かった九州では手早くゆでられる細麺が好まれたのだろう。

 しゅばしゅばばっと吸い込むように食べられるが、麺は固めで注文したので歯ごたえが十分だ、けれども早速食べ終える直前が見えてきて、そう、大盛りにしておけば良かったなあ、と早速後悔する、だから早速替え玉という選択肢に臨んでみました。

 うまかった、おいしかった、そしてコップに注がれたお冷やをずずいと飲み干すと何かを初期化したような気分があり、そう、ラーメンとお冷やは切っても切れない関係なのだ、と再認識する。奇妙な満足感とともに、あかつき暖簾から帰路につきました。

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【京都発幕間旅情】近鉄80000系特急電車ひのとり,カフェコーナーは移動だけのビジネス特急に華を添える

2024-11-03 07:01:41 | コラム
■近鉄80000系
 ブルーリボン賞受賞はだてではない。

 ひのとり。このところデザインで、凄いなあ、と驚かされる車両が少なくなってきたという印象がないでもないのですが、このなかで近鉄特急ひのとり、思い切ったデザインとともに新幹線か近鉄か、という移動を決定つけるアコモゼーションには驚きです。

 カフェコーナー。ひのとりは素晴らしい要素がいくつもありまして、これは見つけ次第また撮影に行ってその様子とともにここがすごいんだ、という話題を紹介したいのですが、自販機のカフェコーナーというものと鉄道の点で、これはよく考えてある。

 東海道新幹線が自販機を全廃したのは何年前だったか、そして2023年には車内販売も全廃されたため、もう移動する車内で食べ物や飲み物を買うことは出来ない、グリーン車のみスマートフォン決済で購入はできるけれども。自販機はたしかに電気をどか食い。

 カフェコーナーはペーパードリップ式の小型コーヒーメーカを搭載したもので、これ、思いのほかコンパクトで、いわゆる従来型自販機ほど電気を食いません、そしてなにな口寂しくなった際の選択肢というものを提供している点は、大きいのではないか。

 近鉄特急といえば最後まで冷水機、つまりウォータークーラーを備えていた希有な特急を運行していた、東海道新幹線も0系では使い方が難しい紙カップ、紙コップではなく、その冷水機を提供していましたが、近鉄はたしか21世紀まで冷水機を備え続けていた。

 多目的スペースでカフェコーナーにてしつらえた珈琲と簡単な軽食とともにふっと一息つく、新幹線なんかは乗って愉しむよりも愉しむ先に移動するための単なる移動手段になってしまっているけれども、ひのとり、移動も愉しむビジネス特急という点が貴重だ。

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