北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】釘抜地蔵尊-石像寺,七夕飾り迎える空海所縁の寺院に痛み封じより暑さ熱さの緩和を願う

2022-07-06 20:20:34 | 写真
■京に熱い夏がやってきた
 六月から熱かったのだから七月の台風は干天の慈雨という面持ちで迎えたものですが、暑い熱い夏がやってきた。

 釘抜地蔵尊、ここは上京区千本上立売上ル花車町にあります寺院で千本今出川から少し登ったところの、しかし注意していなければ徒歩でも通り過ぎてしまう山門の寺院です。詳名は家隆山光明遍照院石像寺といいまして、石像寺としても崇敬と親しみを集める御寺だ。

 七夕の季節となりましたが、景色とは不思議なもので写真とするならば青々としていて気持ちがよさそうに移す事は出来るのですが、もちろん、そんな甘いものではありません、暑い、熱い、涼を求めるには避暑地より、なんやかんやで冷房の効いた部屋のほうがいい。

 石像寺、弘法大師空海が開山となったと伝わります寺院で、弘仁10年こと西暦819年に開かれた御山という。こうした歴史から当初は空海が拓いた真言宗の寺院でしたが、応仁の乱はじめ歴史の分岐点を経まして、知恩院末寺という浄土宗鎮西派の寺院となっています。

 俊乗坊重源はその中興の祖といわれる僧侶で、鎌倉時代に荒廃していた寺院を再建しました。ただ、この御本尊は空海が唐から持ち帰ったという石にきざんだという苦抜地蔵でして、この“くぬき”がいつしか釘抜地蔵と崇敬を集めるようになりまして今に至るという。

 洛陽四十八願所地蔵めぐり第十六番札所となっています釘抜地蔵尊、ここは痛み止めのご利益があるという。釘抜地蔵尊というものですのでこうしたご利益を期待したいところですが、実際のところ、頭痛と肩こりが日常のようになったのはここ数年のコロナ禍下です。

 石造阿弥陀如来及び両脇侍像を奉じる寺院、昔に紀ノ国屋道林という商人が耐え難い両手の痛みに悩まされ、石像寺に願掛けを七日間続けたところ、前世の因果があると夢枕に地蔵菩薩がお告げに降りてこられまして、しかし現世の功徳故に痛みの元を取除くと告げる。

 八寸釘は夢枕に地蔵菩にみせられた前世の因果の元といい、夢から覚めると痛みは引いていたという。感謝してお礼参りに駆け付けますと、御本尊の前に血塗れの八寸釘が二本、落ちていた、という。そんな伝説がある寺院なのですね。故に本堂にはくぎ抜きが並ぶ。

 藤原定家に藤原家隆と寂蓮の供養塔も並びます寺院、流石に八寸釘のような痛みは無い当方ですが、コロナで整体にも行く事が延び延びになります昨今ですから、痛みというものはあります。そしてなにより、夏が来たという事で、ちょっと厳しい季節なのですよね。

 地蔵菩薩にお参りしますが、この夏というものは、どうにかならないものですかね、いや冬より春の訪れが云々と云われるところですが、寒さは屋内で逃げられるのですが暑さ、そして蒸し暑さは冷房を強く動かさなければ逃げるところがありません、頭痛原因はこれ。

 京都を右往左往、いや散策しているのですが、暑気払いというご利益の寺社仏閣は、有るのかもしれませんが見当たりません、氷室町にも無いのだから無さそうだともいえるのですが、マスクで息苦しく、熱中症と云うもの、気付かぬ水分不足が、頭痛を呼んできます。

 釘抜が痛み止め成就の御礼参りとして奉納されるといいますが、並ぶとともに、夏というものは昔からここまで痛むほどに暑かったのだろうかなあ、とそんな事を考えたりもします。ここにお祈りして、涼しくなったならば、これはもう一度御礼参りせねばならないね。

 石像寺、決して広くは無い寺域ではあるのですが、井戸が一つありまして、不思議とここからは冷涼な空気が流れているような気がするのですよね、暑い夏、そしてCOVID-19の感染者もまた爆発的に増えてきましたのでマスクも必要です、夏本番が、やってきました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【京都発幕間旅情】岐阜城(岐... | トップ | ドネツク州スラビャンスクへ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

写真」カテゴリの最新記事