25日の土曜日は「生き甲斐の心理学新宿勉強会」で王子の飛鳥山博物館を中心に縄文ツアーを行った。五感・体感を重視して、現地で湧き起こる感情を大切にするツアーなのだが、やはり基本的な知識は必要で中里貝塚の昨年発行された総括報告書や最近の専門書や地形情報に眼をとおしつつ行ってみると、私自身いろいろ発見や感動があった。
2017年の拙書、縄文小説「森と海と月~5000年前の愛と魂」は関東・甲信の富士眉月弧文化圏の話で、武蔵野台地、多摩丘陵が中心だ。当然ながら800年続いたといわれる蠣(かき)とハマグリの貝殻からなる中里貝塚の話も載せている。貝塚というと自分達で食べた貝殻の塚をイメージするが、中里貝塚は他者のために大きさを揃えた貝を毎年同じ時期に、採取し煮沸してむき身を取り出す貝加工場だった。そんなことが何故、縄文中期に行われていたのか。巨大な貝殻の量から推察できるように、自分たちの村ではない他者ための営みで、その産業廃棄物のような貝殻の一部を博物館で見ると感動する。
さらに、こうした営みが何故武蔵野台地の西側の海岸で始まったかは、最近の緻密な報告書や研究書を読んでも謎のままだ。黒曜石のように原産地からトラッキングできるものと違っており、特に食される貝の中身は有機物なので、これからの研究に余り期待をかけることは難しいのだろうか。
さて、私たちは生きていく中で様々な問題にぶつかる。その中で試行錯誤して問題を解決したり、次善の策をしたり、時にはある問題を避けたりして生きていく。今回りを見渡しても、受験や就職、経済的問題、家族の問題、健康の問題、生き甲斐の問題、神仏の問題・・・いろいろな問題と格闘しているようだ。私も考えて見れば、いろいろな問題とぶつかりながら、ここまで来たように思う。ただ、U先生の生き甲斐の心理学を学ぶことで気づかせていただいたのは、意外にも大問題から逃避する自分だ。
本当は大事な自分の問題から逃げ出してしまう。もちろんタイミングということはあるが。
生き甲斐の心理学では三つの自問自答を大切にしている。①何の為に生きているのか?②生き甲斐は何か?③自分の魂(宗教、哲学の領域)、心(臨床心理学の領域)、身体(医学の領域)を大事にしているか?そして、この三つの自問自答は大事な問題からずれないように軌道修正させてくれるようだ。
大事な問題は一見他人の問題のように見えるところから始まる。防衛機制の感情転移もあるので他者を非難したりする愚に陥いることも多い。ただ、良い問題(難問)にぶつかると、その問題が自分の問題だと気づかざるを得なくる。そして、不思議にも自分が変わり始め問題解決の方向性が定まると、他者も含めた世界が変わりはじめる。
私も浦島太郎のように、いつの間にか年を取ってしまった。そして、今の自分の問題を考えていくと、政治が時代の風潮だった青春時代のことなどが気になった。しかし、そうした自分の生育史を思索していくと社会的には父母の時代の太平洋戦争のことが気になりはじめるようになった。そして、和解と平和の事を考え、その中からもう一度自分自身を考える。
縄文時代の貝加工場のはじめの一歩は、恐らく当時の縄文人の三つの自問自答から出てきたように思う。私も同じように、はじめの一歩をじっくり考えなければならないだろう。
真善美を意識する縄文 9/10
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