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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

岡寺三重宝塔の琴は何を奏でるか?(こころの奈良7/10)

2018-06-14 | 第一章「意識と知覚」

 飛鳥で唯一といってよい山寺である岡寺に、吉野宮跡、談山神社を経由して寄った。このお寺は持統天皇の子供である草壁皇子がお住みになっていた岡宮を寺院にしたとのことだ。本尊の如意輪観音像は立派な塑像で日本で最大の塑像だそうだ。1300年の歴史を感じてしまう。

   今の岡寺の近くに岡寺跡の遺跡がある。

 草壁皇子は、持統天皇のご子息であり、元明天皇を妻とし、文武天皇、元正天皇の父としても有名であるが、天武天皇が崩御されてしばらくして夭折される。なぜ夭折したのかなど、謀略渦巻く当時の政治状況にも興味は尽きないが、万葉集に次の句が残されている。

 大名児を 彼方野辺に刈る草の 束の間も我れ忘れめや (巻2-110)

 この歌は石川郎女と大津皇子の相聞歌と引き合い煮出されることが多く、草壁皇子の凡庸さを表すかのように紹介されるが、私は遠近法の中で今ここでの感情を吐露する、素晴らしい歌だと思っている。ただ、返歌が無いのはとても寂しい。

 ここで、戯れに想像を巡らしてしまうのだが、草壁皇子も旨くいかなかったが、持統天皇も寂しいところがありそうだ。謀略渦巻く政治の中で母が若くして亡くなり、姉の太田皇女はどうも父や祖母からも沢山愛されたようだが、持統天皇はどうだったのだろうか。夫の天武天皇に対しても、美しい挽歌を詠んでいるのに対し、天武天皇からの持統天皇への歌は、額田王のようには残されていない(もちろん、そういった歌がどこかにある可能性はあるが)

 U先生の生き甲斐の心理学で傾聴を勉強していることもあるが、人から警戒され心を通わせにくいタイプの人がいる。自戒でもあるが、何でも言われたことを一言否定する癖がそれだ。もちろん、否定することも時に必要なのだが、こうした毎回の癖は相手のこころを閉ざしてしまう。草壁皇子や持統天皇は、ひょっとしたら相手のこころを閉ざす何かがあったのだろうか?千年以上の時間の隔たりでなんともいえないわけではあるが。

 さて、岡寺で好きなところがある。三重宝塔だ。以前知ったのだが、この三重塔を荘厳するために、なんと屋根の下に琴のぶら下がっているのだ。とげとげしい言葉ではなく、美しい琴の音色のような言葉と微笑みを修行したいものだ。

   

この三重塔のあたりからは、飛鳥の里が綺麗に見える。

こころの奈良 7/10

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