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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

福祉の思想を考えてみた (人間とは何だろう② 10/10)

2019-06-10 | 第八章「魂と聖霊」

 マザーテレサの映画を見る機会があった。千葉茂樹監督の「マザー・テレサと生きる」であったが、福祉と魂や聖霊の関係について考えさせられた。キリスト教で言えば、聖パウロの人の身体は神の神殿という思想を思い出すが、日本でも光明皇后が重症の癩病(ハンセン病)患者の膿をみずから吸ったところ、その病人が阿閦如来であったという話も思い出す。

 この世の目に見える価値ではない、見えないものに対する価値を認めたときに、世の中は違って見えてくるように思う。

 縄文時代にもポリオに罹った20歳前後の女性の遺骨がみつかり、何らかの魂論や福祉思想があったのではないかと言われている。また、縄文時代中期の終焉時期など、日本列島だけでなく世界的に環境が悪化する時期があり人口が激減するときのことを、最近考えているが、こうした時代の遺物・遺構を勉強すると、呪術といったレベルでは捉えきれない、精神的に深いものを感じてしまう。

 私は科学が好きであるが、科学は人生全体の意味や死後の世界のことなど教えてくれない。何故、この世に私がいるかについても教えてくれない。やはり、魂とか宗教の知識は人生を豊かにするために大切だと思う。特に高齢社会には必要だ。

 魂とはどんなものだろうか。生き甲斐の心理学の中でU先生が引用される次の定義はなかなか深い。「魂とは<病む事もなく、死ぬ事もない、永遠に生きるもの、普遍的な知恵をもつもの、自由意志もあり記憶力もある、臨終の時、初めて身体から離れていく知的生命体」これは、U先生によるとオックスフォード大学で議論されてきた定義とされているが。この定義から考えると。あなたと私の関係において、いくら表面的に憎しみあっていても、魂のレベルではお互いに愛し合っていることになる。もちろん、感情面では嫌だという状態でも、自分の中にも相手の中にも、こうした魂があると考えると、和解やゆるしが可能になってくる。

人間とは何だろう② 10/10

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