心理学のU先生からよく言われたことに、「人は考えた通りの人間になる」というヒンズー教の教えがあった。そして、このヒンズー教の教えと似た他の伝統宗教の言葉もあったりするので、真面目に検討すべき言葉のようだ。
U先生のその言葉を始めに聞いて驚いたのはもう20年くらいまえであったが、今その言葉をしみじみ振り返り味わってみると、何とも不思議な気持ちになる。自分なりに考えると当たっているのである。もちろん当時考えたことで成しえなかった目標のようなものも少なくないが、その目標をそのまま行けば結構悲惨なことになったのではと思う。逆に当時はちょっとした挫折だったかもしれないが、形を変えて本当の想いに近づいているのでは・・・と都合良い方に考えて納得したりする。
夏目漱石が、若いころ建築家を志し東大の建築科を専攻しようとしたことがあったと聞いたことがある。 それが個性の強い方の(悪)影響で様変わりし、最終的に小説家になった。 しかし今でも読み継がれる大小説家。
不遜にも私も若いころに建築家になりたいと思った時期があった。 しかし夢かなわず、個性の強い方の影響というより実力がなかったせいで縄文小説家になってしまった(きわめて寡作の)。 妄想は自由で大作家と比べてみることも可能だが、つらつら考えると建築という実に不思議なArtの性格。 激しく感動することもあるが、様々な要素がありArtとは何かと振り出しにもどるようなところもある。 これは縄文小説に通じるところがあるような・・・ないような。
さて、今の世の中、特にマスコミやネットでも暗い話題が実に多い。 何か人を暗く暗くすることが良いことだと思っているのかなと邪推したくなる。 そして、その暗い考えに若いころのように、幾分染まるだけでも人生は暗い方に向かってしまうのが怖いところだ。
しかし、明るい方向、特に真善美に合致していることを考える救いの時がある。 そして、光にむかって一歩一歩と自分の歩幅で歩みだすと、何かに近づいていけるようだ。 Sさんの名言「<のぞみ>はなくとも、<ひかり>はある」。
縄文時代の人の傑作を見て、作者の人生を妄想。
AMORの「子抱き土偶」⑤、⑥、⑦を是非ごらんください。 こちら
2/10 縄文世界を感じる時
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「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」
縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。
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森裕行