田舎暮らし山裾の日々

信州に移り住み16年 山裾になじむ今日この頃 ECOな生活“循環型社会”を志し 昔と今の田舎の生き方を愉しむ

震災復興を見守る石神様 安政と今 

2011年04月15日 | 日記

4月15日(金) 曇り    生暖かい  午後から強い風が吹く

昼前に少しだけ裏の山を見に行こうと何時もの道を登った。この道は松本から群馬の倉賀野までつながる国道254号線(旧道)となる。 旧国道と言っても古道に近いもので、公的なものとして認定されなかった裏街道とされている。

この峠を登り切ると右側に石神様さまと馬頭観音が置かれている。道はここで五叉路となっており、地域の人たちは昭和40年代までは頻繁に徒歩で使われていたそうだ。

 この石神様は何を祭っているのかは定かで無いが、石に彫られている年号は安政7年十月吉日とある。安政の7年間は地震と共にあったと云われ、7年3月18日で元号が万延(1860年)に変わり、新たに復興を目ざしたのだろう。この石神には十月とあるのは元号が変わったことが信州の片田舎には伝わってこなかったのだろう。

安政は6年間しか無かったことだが、安政という文字から政治の安定とはかけ離れた現実があり、安政元年には東海地震があり、2年には江戸でも地震があった。また、5年には飛越、北陸で大きな地震と多くの人が震災に耐えたと言われている。幕末の頃、この道を歩いた人はどのような人だったのだろうか?

 震災で日本が一つになって立ち向かおうと言う今、頑張れとでも云っているような石神様に力強さを感じる。また、この近くには多くの道祖神があるが、人には存在を忘れられているが、路傍の花がそっと支えているように見えた。 

石塔の文字は風化して読むことはできないが、太古の時代からこの地を見守っている姿に慈しみがある

コメント (2)
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