というエッセイを書いているところなんですが、いつも原稿は作るのですがTEXに入れる時間がないのです。すでに数ページは書いたのですが、もう一ひねりをと思っています。
TEXで原稿を書いたらいいようですが、まずは思いのたけを記録しないとTEXで書いていたら、内容を忘れてしまいます。
昨日の午前中に仕事場へ出てくる前の数時間こたつで書いたのです。
テーマはかなりなお宅ネタなんですが、関連するところは実は教育的にも本質的な問題な点に触れているので、その解決をきちんと書いた松田信行、宮本敏雄著「微分積分」(講談社)を読んでいるところです。
これは前にも読んだのですが、読み返しをしているところです。いま上げた本には「微分とは何か」というテーマが議論されていて微分の本質は「局所一次近似」だというのです。dxだのdyだのいう微分の定義づけもここではしっかりされている。
理論的には微分も問題がなかったかもしれないが、応用での観点からはどうもあいまいなところがあったわけです。それを払拭したというのが上記の著書の主張ですが、この本がどのくらい世の中の人に読まれているんだろうか。少なくとも愛媛大学図書館には入っていません。これは前に検索してみたことがあるので確かです。
だから、本当はこういう本がしっかり読まれて世の中の微分積分を学んでそれを使う人にちゃんと定着をする必要があるのです。
もっとも数学を学ぶ者にとっては「有名な微分積分のあいまいさ」を取り扱った本が日本評論社からでているのですが、これは問題意識は鮮明だと思うのですが、その解決については私が結論を知るために読み急いだためか解決についてはそれほど明瞭でないような気がしています。因みにこの本の題は「dxとdyとの解析学」(日本評論社)だったかな。
だからという訳ではないのですが、私は松田、宮本の本の明快さを好んでいます。これはある意味では数学的な厳密さを犠牲にしたために明解になっているということもあるかもしれない。
(2012.5.22付記) すでに愛媛県数学教育協議会の会誌「研究と実践」に上の表題そのものだったかどうかは忘れたが、エッセイを発表している。
これは大学在職時代に、同僚だったYさんからの質問があって、それに答えるために書いたエッセイであったが、Yさんからはこれでよくわかったという返事はもらわなかったような気がする。なんでもなかなか難しいものである。