「数学・物理通信」を発行するといつもは虚脱感で抜け殻のようになるのだが、今回はあまりそういうところがない。これはいつもより簡単に2号が発行されたからかもしれない。
Sさんに新しい編集委員になってもらったのはそういう意味では成功だった。それでもまったく仕事が減ったわけではない。
全文を読んで細かな補足をするというのはいつものことだし、編集の事務もけっこう大変なのである。要するにきちんとした原稿ができてもそれを組み合わせるだけの作業でもたぶん10回以上同じような仕事をいつもしている。
ましてや投稿者の文章が古めかしかったり、漢字づかいがおかしかったりすると、もし内容がいくらよくてもこれはもう仕事が増えるだけである。
その上に投稿者に取り上げられた内容だってほんとは問題だったりする。そうすると内容も問題だし、文章そのものも難点があれば、編集者としては困ってしまう。
それも私はこのサーキュラーの発行で別に利潤を得ているわけではない。まったくのボランティアでやっている。
だから投稿者には万全の原稿をお願いしたい。こういうことは当然のことだろうが。
人生を研究者として過ごしてきた人はその点で論文を書きなれているから、あまり手をわずらわされはしない。なんといってもその点ではやはり優れている。