まさかの前後編版でした。
だけどこれ、やっぱり前半は前半でもうちょっと盛り上がって欲しかったです。
いや、確かに「へぇ」と思う事もあり、「なるほど」と思う事もあり、謎の少年、彬の秘密もちゃんとそこそこは暴かれて進展はあったのです。
「へぇ」と思ったのは、殺されたリフォーム屋が何をしていたのかと言う部分。
口は禍の元って本当ですね。
人が好さそうで仕事も丁寧で人当たりの良さそうな人とがいて、自分の話を聞いてくれると思ったら、心を開いて、話す必要のない事までしゃべっちゃうなんて事は本当にありそうなことですよね。
それが「オレオレ詐欺」の情報になってしまうとも知らずに。
本当にもう、歳を取ればとるほど気を付ける事が多くて、大変ですよね。
そう言えば、これはドラマの話ではないのですが、家の電話は常に留守電にしておいて、基本的には出ないと言うのが、今は警察がお勧めしている常識なんですよね。
で、「なるほど」と思ったのは、まあ大した事ではなくて、リサイクルショップの品田が彬を庇う為に前科があるとまで嘘をついたこと。もともと訳ありの少年を家に居れるために、本当の孫にも嘘をついていたわけですが、「嘘」と言うと、聞こえは悪いですが、なかなか懐が広い人のような気がしました。
だけど彬は、そんな品田にも真実を語っていたわけでもないし、心の手を差し伸べているような幸子には、心を開いたようだけれども、やはりすべてを語らず。
なんだかそのまどろっこしさがテンポを悪くしたように感じて、あまり面白かったとは思えませんでした。
ただ面白かったシーンがなかったわけではありませんでしたね。
ちょっとした私のお気に入りのシーンは、
「えーっ、」「えっー」と驚く孫の直人に、品田のおじいちゃんが
「もっと静かに驚け。」
そりゃ、無理だべって、思わず笑ってしまいました。
驚いたと言えば、幸子さんが3分かからず、自分の今までの人生を語ったところでしょうか。
済ました顔で普通に話す幸子さんと比較して、品田のおじいちゃんと直人が「えーっ !!」と吃驚顔するところを見て、そりゃなるよなって思ったのでした。
でも幸子さん、不安定な思いつめたような彬の顔を見て、わざと言ったのですから、たいしたもんだと思いました。
次回は「漂流少年~月本幸子の決断」です。