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「果てしない北斎ワールドにようこそ」とある。
まさにそれだ。
果てが知れないんだ。
まるで沼だ。
その沼に足を取られないようにするには、ひとつひとつを拝むように丁寧になんか見ちゃダメなんだって思った。
※ ※ ※
3月6日(水)に友達と二人で行ってきました。
チケット売り場から入場まで70分待ちと言われましたが、お友達の持っていた招待券で入場できたので、30分待ちでした。
とにかく北斎は線が細い。その細さが彼の作品を自由自在にしているのかと感じました。
以下の文は、やはりHPのトップページのものを、失礼ながら転載させていただきました。
ここに書かれている事が、まさしくこの展覧会の趣旨で、それゆえにこれでもかという展示数の多さの理由だからだと思ったからです。
『葛飾北斎(1760~1849)は世界で最も知られた日本の芸術家の一人です。
江戸時代後期に浮世絵師として登場してから
90歳で没するまでの約70年に及んだ北斎の画業は、
常に新たな絵画の創造への挑戦の連続でした。
度重なる画号の改名は有名ですが、画風もまた大胆に変え続けました。
つまりは自らをUPDATEし続けた人生に他なりませんでした。
本展では、「冨嶽三十六景」や『北斎漫画』などの有名作だけに焦点を当てるのではなく、
日本初公開となる貴重な作品を含めた北斎の全生涯にわたる画業を展観します。
国内外に所蔵される北斎の名品・優品はもちろん、
近年更新された主な研究成果を参照しつつ、
発見・再発見されてきた作品を一堂に公開いたします。』
北斎の魅力は、作品のみならずその人生や画業を営む者の意気込みなど、まさに
>自らをUPDATEし続けた人生に他なりませんでした。
と言う所にあると思います。それ故作品のみならず、彼の自伝的映画やドラマにも人気があるのだと思います。
90歳まで生きて尚あと10年生きる事が出来たのならばと考える北斎には、何らかの勇気みたいなものを貰えるような気がします。
しかし、今回の美術展の作品目録を改めて見てみますと、なんと479とナンバリングしてあります。入れ替えなどもありますから、その数ではないにしろ、そうとうの展示数があります。
はっきり言って見き切れるものではありません。
自分なりの見る工夫が必要なのではないかと思いました。
入口近くにある、「第1章春朗期ーデビュー期の多彩な作品」では、今まであまり見たことがないものも多いからか、または入り口近くにあったからか、みな丁寧に見ようと流れも悪く混んでいます。だけれど浮世絵と言う絵の特性からして、間近で観なければ良く見えない部分もあります。
私など、美術館ではほとんど出した事のないシニアグラスを出す羽目になりました。
この入口間近のその31作品は、上手くチョイスして、先に進むと意外と空いていて、見たい作品を丁寧に見る事が出来たように思いました。
やはり「北斎漫画」は見ごたえがありました。確かに開いてある頁しか見る事が出来ないのは残念ですが、どれだけのイラストの数々が描いてあるのか容易に推察できます。
お友達が「鳥も魚も、これを見たらほとんどのものが描いてあるのではないか。」と言いましたが、本当にそうだなと、しみじみと共鳴しました。
単純な好み的には、お友達は怖いからすべて省いたと言っていた「百物語」のシリーズは、むしろ怖いので好きかもしれません。もちろんそれらは想像から生まれた作品。だけれど、彼の作品を見ると、本当に彼は瞬きをすると、シャッターが切れると言うような才能を持っているのかと思えてしまうのでした。
まずはそれらをちゃんと見ろ。
なんだか様々な作品が、それを私に伝えていたように思います。
雨のシーン、風のシーンを描いた作品も好きだと思いました。
そして花図鑑の様なスケッチや、旅日記の挿入絵など、なんか真似をしたくなるようなヒントもそこにはありました(真似などは出来ない事ですが。)
だけど私、この美術展は本当に疲れました。
いつもなら距離を取って絵画を見直すときに利用する休憩の椅子に、私は座って思わず寝落ち。数分の事ですが、本当に意識が飛びました。はっと思って周りを見ますと、私の横に座っている数人の方々も、皆眠っていました。
これは本当に珍しい光景でした。
写真コーナー。
美術館内は自分のペースで回るので、お友達とは別行動なんです。この時一人だったので、自撮りしてみたんです。
シャッターを押すと背後に人の影。その人は動いているので、なかなか面白い影だったりして。またもう一回シャッターを押すと、人の影。私の「あー」って顔。
本当に漫画みたいな写真が撮れて、楽しかったのですが、なんたって私の顔が大アップ。お見せ出来ないのが残念です(^_^;)
今回はお土産は無し。
以下の画像は、大垂れ幕と貰って来たチラシの中の写真を写したものです。
トップ画像の右半分。
別の大垂れ幕。
これ、面白いでしょう。ヒマワリなんですよ。
今回はこの絵が目玉なのでしょうか。 ↑
そしてチケットです。
詳しい作品紹介はHPで→ここです。
3月24日までです。