トップ画像はチキンラーメンのミニで、お椀で食べるタイプのものです。このドラマの影響で、食べた事がなかったのに食べてみました(笑)
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ああ、昭和がまた終わったなと思いました。
えっ、平成じゃないのかって?
いや、「まんぷく」って、まさに昭和のお話でしょう。
夫殿がとっても気に入って、毎朝楽しみに見ていました。
何処かのサイトで先のあらすじまで読んでいて、今放送中で、これからその先が描かれる数分前にネタバレをいつも聞かされていました。
「今、見ているんだから !!」と言っても、とうとう、ずっとこのドラマ限定数分先が分かると言う役にも立たない予知能力マシーンを真横に置いて見続けたようなものでした。ヽ(`Д´)ノプンプン
彼が言うには、なんか元気が出ると言うのです。
萬平さんの人生は波乱万丈。でも負けないで何度でも立ち上がりました。
そしてその長い道のりで、二人は多くの魅力ある人々と出会ったのでした。
キャストは皆素敵でしたね。(一族関係のレギュラーはもちろん、共同経営者の加地谷も塩メンも看守のチャーリーさえも)それぞれがとっても好きでした。
そして私も、毎朝楽しみに見ていました。
確かに福ちゃんは、萬平教の信者のようだったと思います。
まったく萬平さんを疑う事もせずに、「萬平さ~~ん。」とあの独特の呼び方で呼ぶ福ちゃん。
この役は、けっこう難しいなと思います。
なぜなら、ヒロインでありながら心の動きが少ないように見えるからです。
萬平教の福ちゃん。安藤サクラさんじゃなかったら、好きでいられたかどうかは分からない事だと思います。
女性側の視点で見た場合、この福ちゃんに感情移入しやすいかと言うと、そうでもないと言う難点があったかもしれません。
それをもう一人のヒロインと言っても過言ではないのではと思うお母さんの、現実的だったりコミカルだったりする発言が、最後までこの一家を盛り立てました。最初は口うるさいように感じたお母さんは、本当に可愛らしく良かったですよね。さすがに松坂慶子さんです。
萬平教の福ちゃん。だけどこの女性はまるで「日本婦道記」に出てくるような女性像ではなかったでしょうか。高い能力を持っていても決して出しゃばらずに、夫を傍で支えまくる。
福ちゃん自身も、お母さんが母子家庭でありながら高い教育を身に付けさせたのですよね。
まるでそれが美徳とされていた時代の鏡のような女性像だったと思いました。
でもこれが日本の女性の歴史だったと思います。
(だけど私、こう見えても、これを全面否定しない派です。でもそう言ったら、私の周りにいる人は、殆ど首を傾げると思います。あまり健気な人に見えない者ですから・涙)
このドラマがなかったら、誰もカップラーメンを作った男の人の奥さんの事など、思う人など居なかったと思うのです。
そんな時代の女性の幸・不幸は夫が妻に
「みんなお前がいたからだ。お前のお蔭だ。ありがとう。」と言うか
「お前は家で飯を作っていただけだ。すべて俺のお蔭だ。」と言うかで分かれたと思います。
福ちゃんはとっても幸せな人でした。
萬平さんは前者の人。そして周りの人々にも福ちゃんがいなかったら今の萬平さんはいないとまで理解してもらえているのですから。
私自身のこのドラマの好きだったポイントは、子供たちの反抗期があまり暗くならずに、またぐずぐずと長引かなかった事と、繰り返しアイデアを出しながら失敗を重ねてながらと物作りの過程を、見せてもらった所と言えると思います。
最終回は、大阪に当時の本当の歩行者天国を作ると言う大掛かりなロケと言うのは、あまり印象にも残らず(スマヌ)、「福子~」「萬平さん~」と言う、なんかノロケをテレビで見せつけられたような感じでした。「麺の旅、世界1週」に出て、タイで二人で「すっぱい~」とか言いながら麺を食べるシーンで終わりましたが、最初も二人でラーメンを食べて、戦後の貧しい時に二人で一杯のラーメンを食べたと、ちょっとだけしみじみとしました。だけど見ていてもニヤニヤ・デレデレとしてしまいました。
だから終わった時の私の顔は、そんな風にニヤニヤと笑っていたと言うわけで、何はともあれ、笑って終わったと言う幸せなドラマだったと思います。
(ラストシーンのセットも凄かったですね。美術さん、凄いです。)
そしてまたこの最終回には、60を過ぎてからというセリフがたくさん出てきました。若い人からヒントを得たと言いながら、これからもまだまだ発明は止めないと言う萬平さん。
日本はこれから老人だから。
60歳なんて、もう若造の域です。少ない若者たちとタッグを組みながら、足腰経たなくなるまで、いや、足腰が立たなくなっても、生涯現役でいようと言うような、ラストはそんなエールドラマだったのだと(作者がそこまで意図していたかは不明ですが)、私には感じました。
ここで止めても良いのですが、何しろ最終回1回だけの感想なので、あとちょっとだけ続きます。
最初、あのOP、違和感がバリバリしていました。若い福ちゃんが、歌詞に合わせて表情豊かに歩いているだけなんですもの(それはそれで安藤さんは凄いと思いましたが)。今までの朝ドラのアニメがあったり様々な工夫があったものと比べて手抜きのように感じませんでしたか。
ー ただ歩いていただけじゃん。
と私は思いました。
だけど終盤になって、この「ただ歩いていくだけ」と言うのが、このドラマのテーマだったのかと(作り手がそこまで意識していたかは不明だけれど)感じるようになったのです。
私の唯一の失敗は、そのopは最終回には流れなかった事です。
一日前で終わり。
先に言っておいてくれないかなぁ~。しみじみと見たかったのにぃ~。