flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

風越峠

2006-11-26 01:00:32 | 街道・宿場町

 豊川市足山田町(旧一宮町足山田)と岡崎市雨山町(旧額田町雨山)の境にある標高約400mの峠。
古来よりの道と伝えられるが、今は見失いそうな獣道のようになっている。
杣坂(そまざか)峠を越えてくる、県道377号豊川額田線へ合流する「県道382号一宮額田線」が現在正式名称の道路。雨山側は舗装道路だが、足山田側は未整備のままである。
 主要地方道豊川新城線(東上白鳥街道)から始まるこの県道は、すぐに上長山への道と分かれ、旧石器の見つかった辺りの黒谷川を沿うように上る。そして舗装道路ではなくなる。
1993年に開設されたゴルフ場の脇を、ゴロゴロとした河原石の道路を進み、次第に悪路となっていく県道。
大雨の際は沢となるのであろう、苔の生えた道。やがて黒谷2号橋という無標記のRC床板橋を渡る。
更に川沿いに急坂を暫く進むと、道路は途切れる。然しその途中で分かれる山道を登ると峠へ、途切れたところから始まる山道を登ると峠の西側、標高482m西鞍山の尾根へと続く。

山道は所々獣道を呈し、木が生い茂り暗闇が続く。
高度を上げていくと、木々の切れ間から下界が望めることがあるが、峠まで殆ど森の中である。
 
 北風の季節、左右の山並みより低くなった峠から風が流れる。これが峠の名の所以であろう。風で木々が揺れる音以外は、時折気配を現す野生動物の物音が聞こえるだけである。
      

(地域関連記事:杣坂峠 乙女川 中金城 久保城 闇苅渓谷

コメント (2)
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