flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

馬籠荒町

2007-10-03 00:00:39 | 街道・宿場町

(岐阜県中津川市)
 馬籠宿から下って行く。
今は旧道となってしまい、通る人も少ない中山道荒町の道。また、旧県境付近で道路工事のため、この道を通るバス路線も迂回路を通っているようだった。
辺りでは稲穂が垂れる田圃越しに恵那山を望められる。間もなくして中山道荒町の集落でに入っていく。
      
 街道沿いには馬籠城跡があり、暫く進むと、建御名方命(タケミナカタノミコト)を祀る鎮守、諏訪神社がある。神社の前には藤村の父「島崎正樹翁碑」があり、小説「夜明け前」青山半蔵のモデルである正樹を称えるため建てられたものである。また、神社の周辺には往時の風情を残す民家が数軒建っている。
       
 一旦町並みは途切れ、背後に馬籠の風景を望むと、双体道祖神が佇む。そして睡蓮の花の咲く小さな池、その近くには清水が注ぐ、石の手水鉢が道の傍に控えていた。
  
 清水で一息入れると、落合の集落が望められる場所に辿り着いた。そこには正岡子規がこの地に訪れた際に詠んだ句の碑が立つ。
 「桑の実の 木曽路出づれば 穂麦かな」

更に下って行くと、旧信濃、美濃国境、新茶屋に辿り着く。

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