goo blog サービス終了のお知らせ 

田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

南川次官 環境行政を語る

2012-04-17 22:04:26 | 講演・講義・フォーラム等
 環境省の事務方のトップである事務次官の南川英樹氏が来札し、環境行政について市民に直接語るのを聞いた。環境行政が思っていた以上に幅広い分野に及ぶことを教えられた。 

 環境省(以前は環境庁だったが)というと、地球環境の保全とか、自然環境の保護などに関わるお役所というイメージがあった。
 しかし、南川次官から語られた内容は東日本大震災の災害からの復旧・復興、そして原子力に関することなどであった。
 私のイメージが違っていたわけではないのだが、その守備範囲は思いのほか広いことを認識させられた説明会だった。

          

 4月16日(月)夜、京王プラザホテルにおいて「環境行政に関する全国説明会(札幌会場)」が行われ、行政の事務方トップの話を聞く機会などそうないと思い、出かけてみた。
 南川次官の説明(講演)の演題は「東日本大震災と環境行政 ~日本の再生可能エネルギーを世界最高水準に~」というものであった。
 演題を聞いたとき「お~っ」と思った。私が想像していた内容とは少し違った話になると予想したからだった。
 用意されたレジュメには次のような見出しが記されていた。
    Ⅰ.東日本大震災以降の新しいミッション
      1.災害廃棄物の処理
      2.放射性物質に汚染された土壌の除染等
      3.三陸復興国立公園(仮称)
      4.原子力安全規制の見直し 

          

 レジュメを見ると、今政治の世界で課題となっていることばかりが並んでいる。まさに環境省は日本の行く末を左右する鍵を握っている役所とさえ言えるのではないか。
 それだけに話は若干専門的に過ぎたとも云え、行政に疎い私には理解できぬことが多かった。それもそのはず、説明会は一般市民にも開かれたものではあったが、参加者の多くは市町村の環境行政を担っている人、あるいは環境問題について市民運動に取り組んでいる人などが多いように見受けられた。

 非常に多岐にわたる話の中から、私が興味をおぼえた(私の勉強不足でもあるのだが)のは「原子力安全・保安院の原子力安全規制部門が環境省の外局として原子力規制庁が設置」されるということだった。
 まさにこれからの日本の行く末を左右するエネルギー問題について安全面から深く関与していく役所となることを物語る一つの例である。

 また、今回このように環境省が全国において次官自らが説明会で説明するということは、災害廃棄物の処理問題で全国の自治体に理解を得るためだったようにも思われる。

 説明会全体を通じて、南川次官の非常に誠実な姿勢が印象的だったが、このことも環境省が日本の行く末を左右する責任ある官庁となってきたことの表れなのではと感じた説明会だった。