田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

高橋尚子 語る、語る、語る

2012-04-21 23:45:07 | 講演・講義・フォーラム等

 「Qちゃん」でおなじみのシドニーオリンピックマラソン金メダリストの高橋尚子さんはイメージどおりに明るく、アグレッシブに、そして爽やかに自身の過去・現在・未来を語りに語った。

          
          ※ 私が座った席が前面から少し遠かったためにクリアな写真を載せられないのが残念です。雰囲気だけ味わってください。
 

 4月18日(水)午後、グランドホテルにおいて「食と健康財団」が主催する「食と文化フォーラム」が開催された。Qちゃん人気を反映してだろうか、大きな会場のグランドホールは立錐の余地がないほどの人々で埋まった。
 フォーラムは他の方の講演やパネルディスカッションもあったのだが、ここではこの日の目玉だった高橋尚子さんのトークショーでの言葉だけ取り上げてレポートすることにします。

 トークショーは「走って、食べて、耕して」と題して、池上学園理事長の池上公介氏が高橋さんに質問するという形で進められた。そのためお話は理路整然としたものではなく、質問に対して断片的に語られたものが多かった。

          

 そこで私のレポートも印象に残った言葉を個別的に列挙する形を取ることにする。
◆高橋さんのマラソン事始めは、小学校のマラソン大会で優勝したことが走ることに興味をもったキッカケです。
◆高橋さんの親は陸上生活を継続することには反対だった。それより高橋さんには勉強して普通の就職を願っていたが、そのことへの反発心がここまで陸上を継続するバネになった。
◆「Qちゃん」の愛称の由来は、リクルート陸上部に入部した際に新人歓迎会で「お化けのQ太郎」に扮した芸が皆に大受けし、小出監督が命名したという。
◆オリンピックで金メダリストになれたのは、小出監督と出会ったことが大きいという。小出監督はとにかく褒め上手で、苦しいはずの練習も楽しくなり、いつの間にか高みに導いてくれた。
◆選手時代(今も)は食べることには一生懸命で、特に納豆、ひじき、レバー、野菜を摂ることを心掛けた。しっかり食べて、しっかり走り、体重を落とすようにしていた。
◆大滝村での「Qちゃんファーム」について、以前から農業体験をしたいと思っていたところに野口観光さんからお誘いいただき、やらせていただくことにした。
◆農業体験をすることで新しい発見がたくさんあった。現場でしか知り得ないことがたくさんある。体を通して学んだことは尊いと思っている。
◆若い人たちに伝えたいことは、何ごとも一生懸命取り組んでほしい。
◆彼女の言葉で印象に残った言葉 ⇒ 「結果は目に見えるが、成長は目に見えない」

          

 言葉が彼女の口から溢れ出てくる感じだった。
 苦しいことの多いはずのマラソンの競技やトレーニングについて語るときにも、彼女は一言も「苦しい」という言葉を用いなかった。出場が叶わなかった二つのオリンピック大会、それに向けての苦しいトレーニングの日々、それらについても明るく振り返る彼女の姿は聞いている者たちまで明るい気持ちにさせてくれた。
 きっと彼女にとっては、生きることそのものも「楽しい」ことなのではないかと思わされたトークショーだった。
 私をはじめ、聞いていた人たちは皆明るい気持ちになって会場を後にしたに違いない。