田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ぶらり散歩 41 照れ隠し?ならぬテレ残し

2015-01-06 15:44:43 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 あれっ? こりゃ、照れ隠しならぬ、テレ(TEL)残しじゃないか! 廃業に伴い看板を白く塗りつぶしたはずが、TELの文字だけ残したのは何故?? 

 年賀状で、友人からは「ブログ楽しみにしています。札幌の街中も“視点”をもって見ると楽しいものですね」と、また教え子からは「毎回、トマソン楽しんで観ています」と、添え書きがあった。
 実は「札幌ぶらり散歩」を始めたあたりからアクセス数が減少傾向にあって少々落ち込んでいた。しかし、楽しんでくれている人もいることが分かり、元気をいただいた。これからもめげずに札幌の街中を歩き回ろう!

 №41のトマソン物件を発見した日と同じ12月19日(金)、苗穂地区(東区北7東16)を歩いているときだった。道路向かいの建物の上に大きな白い看板が見えた。どうやら白く塗りつぶしてあるようだ。何かの商売をしていたが廃業したことで塗りつぶしたようだ。
 ところが何故か「TEL」の文字だけは青く残っているのだ。これはトマソン物件の〔ウヤマ〕タイプである。

          
          ※ 明らかに白いペンキで塗りつぶした看板である。

 〔ウヤマ〕タイプは、赤瀬川氏の説明によると、次のような物件である。
 「看板文字などの一部分が消去されている物件。特に一部消去のあと、その文字を改変して再利用を考えているフシがある。第一物件となった『卯山○店・○はウヤマ』によってはじめて意識されたことから、ウヤマの名を冠する。廃物利用、あるいは貧乏性、省エネ、コンパクト思想、といったトマソン的特徴を備え、それが図像的世界、意識の領域で発揮されているところがトマソンの中でも珍しい分類に属する」と〔ウヤマ〕タイプ命名の由来を説明している。

 写真がないので分かりづらいと思うが、○のところだけが消された看板があったという。その○のところに、例えば「酒」とか、「薬」、「紙」などの文字を入れると再利用できるように見えたという。すると、例えば「卯山酒店・酒はウヤマ」と再利用できるというわけで、この類いのものを〔ウヤマ〕タイプとしたという。

          
          ※ う~ん。なぜに「TEL」という文字だけ残したのか?やや雑な残し方ではあるが…。

 そこで私の発見した看板であるが、「TEL」という字だけ残したのは、その建物を後利用する場合も電話番号はどんな商売でも必要だろうから塗りつぶす必要がない、と廃業した方、あるいはペンキ屋さんが判断したのだろうか??
 どうも再利用を考えたフシがある。う~ん、トマソンである。

 札幌苗穂地区の〔ウヤマ〕タイプの看板を「トマソン物件 札幌第6号」に指定することにする。


《ちょっと微笑ましい?おまけの物件》
 トマソンでも、なんでもない。独立して取り上げるほどのものでもないので、おまけとして紹介する。

          
          ※ 一見、何の変哲もない松が門柱と共に立っているかに見えたが…。

 12月23日(火)、札幌競馬場横の住宅街を歩いているときだった。
 門柱とともに盆栽っぽい小さな松が植栽されていた。どーってことのない光景である。ところが、ちょっと横を覗いてみると、門柱には「若松」という表札がかかっていた。小さな松はまさに「若い松」です。これっていいんじゃな~い。

          
          ※ ちょっと横を覗いてみると、そこには「若松」という文字が記されていた。