石狩大橋 ~ 美原大橋 トレッキング月日 ’15/01/29
石狩大橋を越えても私の足は順調だった。天気はますます晴れ上がり、おまけに無風である。雪上での昼食も快適だった。すっかり余裕のできた私は…。
午前10時、「石狩大橋」の下に到達した時、橋脚のところで何か作業をしている人たちが目に入った。
傍に寄って伺ってみると、「橋に手すりを取り付ける工事の際に組んだ足場を回収しているところだ」ということだった。
誰にも出会わない雪原の上では、こんなちょっとした会話も嬉しいものである。
※ 自分たちが今乗っている足場を回収する作業を行っていました。
「石狩大橋」を越えると、対岸の左岸側には王子製紙工場の建物が石狩川を挟んで正面に見えるようになった。冬空にもくもくと煙を吐き出している。
※ 対岸に見えた王子製紙工場の工場群です。
一方、私が往く右岸側は何もない雪原が広がっている。
時おり姿を現す灌木の枝に乗った雪がさまざまな表情を創り出しているのが美しい。
冬らしい木の肌と雪とのコントストを何枚かカメラに収めた。
天気はますます晴れ上がり、風もなく、私の身体も順調ときては、もう歌い出したくなる気分である。
広い雪原に出たとき、私は思わず蛇行するようにスノーシューの跡をつけるのだった。
※ 雪上にこんないたずらをしていると…
※ 野生生物(キタキツネ?)が直角に曲がった足跡を付けていました。
石狩川は相変わらず、水面が顔を見せたり、ハスの葉氷を漂わせたりという表情が続いた。
そうこうするうちに、本日のゴール地点に予定している「美原大橋」の橋脚が遠望できるようになった。前編でも触れたが、そうかといって直ぐにゴールに辿り着けるということではない。広い雪原で見る大きな構造物は、なかなか近づいてくれないのだ。
※ 遠くにぼんやりと吊り橋の柱が見えてきましたが、ここからが遠い…。
川の近くに何かの印のように立つ小さな鉄柱を見つけた。赤と黄色に塗り分けられた鉄板を付けている。何だろう?石狩川河岸をずーっと歩いてきたが、初めて見たものだった。そしてこれ以降も見かけることはなかった。
疑問に思うとすぐに質問したくなる私だが、昨年別件で北海道開発局に尋ねたところ「河原を歩くのは十分に注意ください」と忠告を受けてしまったので、今回はそっとしておこうかな?
※ これはいったい何なのだろうなぁ…?
そうしているうちに、「美原大橋」がだんだん大きく見えるようになってきた。
もうそれほど遠くはない。時計を見ると11時15分だった。朝食が5時過ぎだったことを考え、少し早いが適当なところで昼食を摂ることにした。
昼食ポイントは、丘のように雪が盛り上がっていた陰のところに、座って食事ができるように工作したお食事処(?)を作った。
※ 橋の姿がかなりはっきりてきました。近付いた兆候です。
※ 腰を下ろして食事ができるお食事処を作りました。
昼食として私が用意していたのは、カップラーメン、ポタージュスープ、それにカステラ類だった。そして、ステンレスボトルに入れた熱湯である。
この中からカップラーメンをチョイスして熱湯を注いだ。通常3分待つところを、念のため5分待ってから食したが、まったく問題はなかった。これまではガスストーブを用意していたが、ステンレスボトルで十分だった。
私のボトルは500cc入りなので、残りの湯でカフェラテを作ると湯はなくなった。
温かく無風の中での食事、そしてコーヒータイムは格別だった。
35分の休憩後、再スタートした。
「美原大橋」に近づくにつれて石狩川は大きく左に迂回するが、再スタートから30分後の12時20分、「美原大橋」のたもとに着いた。
ここで私はスノーシューを脱いだ。今回のスノーシューイングの終了である。
歩数計を確認するとスノーシューでの歩数は12,327歩だった。距離に換算すると7キロ前後か?
※ もっと近づいた「美原大橋」を撮ったつもりでしたが、まだまだ離れていますね。
スノーシューを脱いでも、この日の行動は終わりではなかった。「美原大橋」から江別駅までの行軍(?)が待っていた。
江別駅までが遠かったぁ…。国道沿いの歩道を歩くこと1時間15分! 13時35分にJR江別駅に着いた。
※ 「味原大橋むの橋の上からの一枚です。
※ 「美原大橋」の上から見た石狩川の表情です。
そしてJRを駆って、桑園駅まで移動し、再び歩いて帰宅したのだった。
今回4度目となる「冬の石狩川河岸を遡る」の中では最も早く行動を終え、明るいうちに帰宅できたのは初めてのはずである。
体の方は疲れはあるものの、いつものようにヘトヘトになっての帰宅ということではなかった。
その要因は何か? いろいろと考えられるが…。
まずは、これまでと比べ距離的に短かったことがある。正確な距離は分かりかねるが、今回はこれまでと比べるとおおよそ2/3程度の距離だったことが幸いした。
二番目は天気である。晴れていて、風もない絶好のコンディションで気分的にも爽快だったために、疲れも吹っ飛んでしまったようだ。
三番目に私自身の体力のことが考えられる。やはりこれまで取り組んできた一日一万歩が私にそれなりの体力を付けてくれているようだ。
ともかく、快適に終われたことは何よりである。次へのモチベーションも当然のように高揚している。昨日は心地良い疲れにあった私だが、今日にはほとんどその影響が残っていない。
一昨日の私は、スノーシューで12,327歩、徒歩で11,720歩、合計24,047歩と大きく歩数を稼いだ一日だった。
さて、次はどうする??