田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ぶらり散歩 49 同じ建物に二つのトマソンが!

2015-01-25 23:19:48 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 久しくトマソン物件の報告を怠っていた。某日、中央区の南方面を歩いていると、なあ~んと同じ建物に二つのトマソン物件を発見した。初め〔原爆タイプ〕と思っていたが、子細に観察するとそれは…?? 

 1月の某日(ずいぶん日が経ってしまったので敢えて日付はボカすことにする)、すでに辺りは何度も通っていたところだったので、珍しい物件はないだろうと思いながら歩いていた。
 すると、目の前に突然、素晴らしい物件が現れた。
 以前に在った建物の跡がくっきりと残った建物に出会った。「これは〔原爆タイプ〕だ!」と思った。しかし、傍によって子細に観察すると、どうやら以前にあった建物は現在残っている母屋と完全に繋がっていたようだ。
 その建物を除いたときに、繋がっていた部分をコンクリートで塗り固めたようだ。これは〔ヌリカベタイプ〕に分類するのが相応しいだろう。
 そこで、この物件を〔ヌリカベタイプ-1〕として、私が勝手に「トマソン物件 札幌第12号」に指定することにした。

          
          ※ くっきりと前の建物の跡が残っている、と思ったのだが…。

          
          ※ 傍に寄ってると、コンクリート(モルタル?)で厚く塗り固められていた。

 〔ヌリカベタイプ〕を提唱者の赤瀬川原平氏は次のように説明する。
 「建物の壁に見られる絵の具の厚塗りのような痕跡。形状は四角、丸、台形など多数あり、材質はモルタルが多い。無用となった建物の穴や破損個所を塗り込めたものと推察される。その多くは無用窓、無用門、原爆タイプなどに分類整理されるが、そのどれにも入れにくいものがヌリカベである。周囲と同じ材質にしようとしながら、色などが少しズレてしまうところに味があったりする」

 その建物の反対側に回ったところ、またまたトマソン物件の登場である。こちらも建物が切り離された跡を、トタン板で覆っていた。やはり〔ヌリカベタイプ〕であろう。
 こちらはトタン板が母屋の形状に沿って途中で曲がっているという芸の細かさである。
 こちらの物件を〔ヌリカベタイプ-2〕として、「トマソン物件 札幌第13号」に指定することにした。

          
          ※ 同じ建物の反対側はトタン板で覆われていた。

          
          ※ トタン板の壁の途中を見ていただきたい。建物の膨らみに合わせて折り曲げています。


《おまけの物件》
 そのトマソン物件からそれほど離れていないところに派手な色遣いの壁が現れた。
 よく見てみると、それは奇抜な店舗づくりで有名なハンバーグレストラン「びっくりドンキー」の駐車場の壁だった。目立つことがコンセプト(?)の店の戦略に乗せられたようにも思うが、ここは敢えて乗せられて記録しておくことにした。