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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

認知症を予防する!!

2015-07-11 23:09:16 | 講演・講義・フォーラム等
 誰もが「自分だけは罹りたくない!」と思っている病気の一つが「認知症」ではないだろうか? 自分が壊れていく…、そのことを自覚できぬまま生涯を終えるなんて、あまりにも辛すぎる。専門家から認知症の予防策を聴いた。 

               
               ※ 講師の伊古田俊夫氏が著した「社会脳から見た認知症」呑む表紙です。

 「ほっかいどう学」かでる講座の7月講座は7月8日(水)午後、「認知症の早期発見と予防 ~物忘れと認知症の違いは?~ 」と題して、勤医協中央病院の名誉院長である伊古田俊夫氏からお話を聴いた。

 まず、伊古田氏は認知症を次のよう規定した。「一度、正常に発達した知的機能が、脳の後天的な器質的障害(脳を壊す病気や事故など)により生ずる持続的な認知機能(知的機能)の低下をきたし、日常生活に支障をきたす状態」を指すと話された。
 そして、その中核症状として、◇記憶学習障害・見当識障害(新しいことを覚えられない) ◇社会的認知の障害(人の気持ちがわからない) ◇注意障害 ◇言語障害・失語 ◇視覚構成認知障害・失認(見たものがなにかわからない) ◇実行機能障害・失行(段取りが立てられない。計画ができない) 以上、大きく6つの障害があるという。

 これらの中でも、「社会的認知の障害」については、近年(2013年)になって診断基準に加わったということだが、「社会的認知」とは、「自分が属する社会(家庭や職場など)の中で、周りにいる人々の気持ちを理解し、仲良く協調して生活していくための認知機能」ということだが、ここに障害が生れると家族をはじめとした自分の周りに大変な迷惑をかけてしまうことになる。くわばら、くわばら…。

 さて、私たちの最も大きな関心事である予防についてだが、伊古田氏は次のように提示された。
 1)高血圧の治療・管理(高血圧治療をすることで危険性は半減する)
 2)糖尿病の治療・管理(糖尿病放置者では認知症発症危険性が倍増する)
 3)適度な運動(1日30~50分の有酸素運動で、認知症の発症が約30パーセント減ずる)
 その他に、知的刺激を伴う余暇活動、趣味の追究、感動すること、しっかり眠ること、アルコール多飲の中止、適正カロリーの摂取(1800 Kcal程度)、魚介類・ビタミンC・葉酸の摂取、などを挙げられた。

               
               ※ 講義をされた勤医協中央病院名誉院長の伊古田俊夫氏です。

 講義は挙げられた予防策についての詳細な説明に移ったが、それは割愛し、私自身の生活に当てはめて考えてみる。
 今のところ幸いにして、どの項目もクリアしているように思える。たった一項目を除いては…。その一項目とは「アルコールの多飲」である。認知症から遠ざかるために、少しは控えなくてはならないと思うのだが…。いや控えなくてはならない!
 さらに上記の予防策を見ると、何より身体が元気であることが肝心のようである。脳ではなくて、身体に障害ができて、外出が難しくなったり、ベッドに寝たきりになったりすることで危険は一気に高まるようである。健康に留意しなくては!

 そういえば、最近知己を得たスーパーマン(超人的おじさん)の坂口氏も「認知症だけはなりたくない」とお話されていたように記憶している。(氏が将来認知症になどとは、想像にもできないことだが…)
 認知症だけはぜひとも私の周りから遠ざけたいものである。